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テレワーク・リモートワーク導入で使える補助金・助成金|通信費・機器購入支援ガイド

テレワーク・リモートワーク導入で使える補助金・助成金|通信費・機器購入支援ガイド

テレワーク導入には、通信環境の整備・PC等の機器購入・セキュリティ対策など、まとまった初期費用がかかります。国と地方自治体はこれらの費用を支援する補助金・助成金を複数設けており、うまく活用すれば自己負担を大幅に抑えることが可能です。本ガイドでは2026年6月時点の最新情報をもとに、主要な制度の概要・補助額・申請フロー・採択のポイントを整理します。

主要な補助金・助成金 一覧

テレワーク導入を支援する制度は、厚生労働省・経済産業省・東京都など複数の機関が個別に設けています。まず全体像を把握するため、代表的な3制度を比較します。

制度名 管轄 主な対象 最大補助額
人材確保等支援助成金(テレワークコース) 厚生労働省 中小企業事業主 合計30万円(段階受給)
デジタル化・AI導入補助金2026(通常枠) 経済産業省 中小企業・小規模事業者 450万円(補助率1/2〜2/3)
テレワークトータルサポート助成金 東京都 都内中堅・中小企業(2〜999人) 最大250万円(企業規模により異なる)

人材確保等支援助成金(テレワークコース)

厚生労働省が所管する助成金で、適切な労務管理のもとでテレワーク制度を導入・実施した中小企業事業主が対象です。すでに試行的に導入している事業主や、導入済みで実施を拡大する事業主も申請できます。

対象要件

  • 労働者災害補償保険の適用事業主である中小企業事業主
  • テレワークを新規導入、試行的に導入中、または継続活用している事業主
  • 就業規則にテレワーク制度を記載すること

助成額の内訳

助成区分 助成率 上限額
機器等導入助成 対象経費の30% 1企業100万円 または 1人あたり20万円(低い方)
目標達成助成 対象経費の20%(生産性要件充足時35%) 1企業100万円 または 1人あたり20万円(低い方)

令和7年度の改正により、テレワーク制度を就業規則に記載して導入・拡大すると20万円、その後テレワークにより離職率が低下するなど所定の条件を満たした場合に追加10万円、合計30万円を受給できる仕組みになっています。令和8年度(2026年度)も同コースは継続しており、令和8年4月1日付で支給要領が一部改正され、2026(令和8)年度版の申請の手引きが公開されています。

令和7年4月改正:事前計画の提出が不要に

令和7年4月1日より、従来必須だったテレワーク実施計画の事前提出・認定が不要となりました。令和8年4月1日にも支給要領の一部改正が行われているため、最新の支給要領・申請の手引きは厚生労働省の公式ページで確認してください。

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デジタル化・AI導入補助金2026(旧IT導入補助金・通常枠)

経済産業省が所管し、中小企業・小規模事業者のデジタル化を支援する補助金です。2026年度から「IT導入補助金」は「デジタル化・AI導入補助金2026」に名称変更され、生成AIを活用したシステム等が補助対象として明確化されました。ソフトウェア購入費・クラウド利用費(最大2年分)・導入関連費が補助対象となり、テレワーク用ツールの導入にも活用できます。

補助額・補助率

補助額の区分 必要プロセス数 補助率
5万円以上150万円未満 1プロセス以上 1/2以内(※条件次第で2/3)
150万円以上450万円以下 4プロセス以上 1/2以内(※条件次第で2/3)

地域別最低賃金+50円以内で雇用している従業員が全従業員の30%以上を占めるなどの要件を満たす事業者は、補助率の上限が2/3に引き上げられます。また、補助額150万円以上を申請する場合は賃上げ要件が必須となります。

採択率の実績

前身のIT導入補助金2025では採択率が低下傾向にあり、最終回(通常枠6次・2025年12月発表)は通常枠で申請2,624者中931者採択(約35.5%)、インボイス枠(インボイス対応類型)で約44.9%でした。デジタル化・AI導入補助金2026の1次締切(2026年5月12日)分の採択結果は、2026年6月13日時点では未発表(交付決定予定日は2026年6月18日)です。申請内容の質が採否を分けます。

申請フロー

  1. 「みらデジ経営チェック」を実施する
  2. IT導入支援事業者とマッチングし、対象ITツールを選定する
  3. 交付申請を行う
  4. 補助事業を実施する
  5. 事業実績報告を提出する
  6. 補助金交付手続きを完了する

登録ツール以外は補助対象外

IT導入補助金では、「IT導入支援事業者」を通じて登録されたITツール以外は補助対象になりません。先にツールを購入・契約した場合も補助対象外となるため、必ず交付申請の採択後に契約・発注してください。

2026年度の申請枠は通常枠・インボイス枠(インボイス対応類型/電子取引類型)・セキュリティ対策推進枠・複数社連携デジタル化・AI導入枠の5枠構成です。直近の交付申請締切は2026年6月15日(月)17:00(全枠共通)で、以降の締切日程は公式サイトのスケジュールページで確認してください。なお、IT導入補助金2022〜2025で交付を受けた事業者が再申請する場合は、1人当たり給与支給総額の年平均成長率3.5%以上の賃上げ計画の策定・表明が新たに要件となっています。

テレワークトータルサポート助成金(東京都)

東京都が令和7年度(2025年度)に新設し、令和8年度(2026年度)も継続している助成金です。助成金の交付だけでなく、専門家による無料相談・コンサルティングをセットで受けられる総合的なサポート体制が特徴です。

対象要件

  • 常時雇用する労働者が2人以上999人以下
  • 都内に本社または事業所を置く中堅・中小企業等
  • 東京都が実施する「テレワーク相談窓口」を利用していること

助成額

企業規模 最大助成額 助成率
2〜29人 最大150万円 2/3
30人以上 最大250万円 1/2

申請受付期間(令和8年度)

令和8年5月29日(金)〜令和9年2月5日(金)。郵送またはjGrants(電子申請システム)で申請できます(窓口持参は不可)。まず「テレワーク相談窓口」を利用してから申請手続きに入る点に注意が必要です。なお、令和8年度は助成内容が一部見直されているため、最新の募集要項を必ず確認してください。

その他の関連支援制度

上記3制度以外にも、テレワーク導入・定着に活用できる支援制度が存在します。

国の関連制度

  • 両立支援等助成金「柔軟な働き方選択制度等支援コース」(厚生労働省):育児・介護との両立を支援する柔軟な働き方選択制度を複数導入した場合に受給できる助成金。テレワーク制度の導入も対象。
  • テレワークマネージャー相談事業(総務省):テレワーク導入を検討中の企業向けに、専門家によるコンサルティングを無料で提供する制度。

地方自治体の独自制度

都道府県・市区町村が独自の助成制度を設けているケースがあります。主な例は以下の通りです。

自治体 制度の概要
品川区(東京都) テレワーク導入等の雇用環境整備にかかったコンサルティング費用を助成
足立区(東京都) IT・IoT導入費用の補助。補助対象経費の3分の2を支援
大阪府・神奈川県・名古屋市 等 各自治体が独自の補助制度を設けている(詳細は各自治体の公式サイトを参照)

居住・事業所の自治体が独自制度を持っているか確認するには、補助金検索を活用するか、各自治体の産業振興担当窓口に問い合わせるのが確実です。

申請のコツと失敗事例

採択率を高めるためには、審査でよく指摘される失敗パターンを事前に把握しておくことが重要です。

よくある不採択パターン

失敗パターン 対策
業務内容とテレワークの適合性が低く、実効性がないと判断された どの業務・職種でテレワークを行うか具体的に明示する
勤怠ログや稼働記録など客観的証拠が不足していた テレワーク実施記録を週単位で整備し、第三者が確認できる状態を保つ
IT導入補助金で登録外のツールを導入・申請した IT導入支援事業者経由で登録済みツールのみを対象とする
事業計画の数値根拠が不明確で費用対効果を説明できていない 生産性向上・売上増加の見込みを具体的な数値で記載する
PDFファイル名の形式違い・gBizID情報の不一致などの形式不備 公募要領の形式要件を提出前にチェックリストで確認する

不正受給・虚偽申請は厳禁

「自己負担なしで助成金を受給できる」などの電話勧誘・セールスは虚偽の可能性が高く、注意が必要です。不当な価格設定や虚偽申請が発覚した場合、助成金支給決定の取消・違約加算金付きの返還請求に加え、刑事罰の対象となることがあります。

まとめ:テレワーク補助金活用の要点

  • • 国の主要制度は「人材確保等支援助成金(厚労省)」「デジタル化・AI導入補助金2026(経産省・旧IT導入補助金)」の2本柱。東京都内の企業は「テレワークトータルサポート助成金」も加えた3制度が選択肢となる。
  • • 人材確保等支援助成金は令和7年4月の改正で事前計画の提出が不要となり、申請手続きが簡略化された。テレワーク制度の就業規則記載を起点に最大30万円を段階受給できる。令和8年度も継続中。
  • • デジタル化・AI導入補助金2026の通常枠は補助率1/2〜2/3(最大450万円)。前身のIT導入補助金2025最終回の通常枠採択率は約35.5%で、事業計画の具体性と数値根拠が採否を分ける。
  • • 東京都のテレワークトータルサポート助成金は令和8年度も実施中(受付は令和9年2月5日まで)。専門家のサポートと助成金(29人以下は最大150万円・30人以上は最大250万円)がセットになっており、初めて導入する企業に特に有効。
  • • デジタル化・AI導入補助金には「登録済みITツール以外は補助対象外」という厳格なルールがある。必ず交付決定後に契約・発注する。
  • • 品川区・足立区など市区町村独自の制度もあるため、事業所所在地の自治体を個別に確認する。
  • • 2026年度からIT導入補助金は「デジタル化・AI導入補助金2026」へ名称変更済み。生成AI活用ツールが対象として明確化されており、AI活用を中長期の投資計画に織り込んでおくことが重要。

参考情報

本記事は以下の公式情報源をもとに作成しています。制度の詳細や最新の公募要項は各機関の公式サイトでご確認ください。

  • 厚生労働省「人材確保等支援助成金(テレワークコース)」 公式ページ
  • 経済産業省「デジタル化・AI導入補助金2026」 公式ページ
  • 東京都「テレワークトータルサポート助成金」(東京しごと財団) 公式ページ
  • 東京都「テレワークトータルサポート事業」 公式ページ
  • 日本テレワーク協会(助成金情報) 公式ページ
  • jGrants(電子申請システム) 公式ページ

最終更新日:2026年6月13日

自社に適した補助金をまとめて探したい場合は、補助金・助成金の検索ページまたは補助金ガイド一覧もご活用ください。

この記事を書いた人

松田信介
松田 信介 Shinsuke Matsuda

X-HACK Inc. 代表取締役 / PARKLoT CTO

Microsoft for Startups Founders Hub 採択

X-HACK Inc. 代表取締役。システムコンサルタントとして中小企業の基幹システム構築・業務設計に携わったのち、自ら起業。小規模ビジネスの立ち上げから黒字化までを複数回経験し、採用・資金調達・補助金申請の実務にも精通。「補助金さがすAI」の開発・運営を通じて、経営者が本当に必要とする情報を現場目線で発信しています。

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