2026年4月施行の重要法改正4選 経営者が今すぐ準備すべきこと
⚡忙しい人向けの30秒まとめ
- ✓ 4月1日から従業員101人以上の企業は女性活躍推進法の義務対象に。「男女間賃金差異」「女性管理職比率」の公表期限は6月末で、今から人事データの集計を始める必要あり。
- ✓ 防衛特別法人税は年間所得約2,400万円以下なら実質ゼロだが、申告書の提出は全利益計上企業に義務。税理士への確認を今すぐ。
- ✓ 不動産を所有する企業は、代表者変更・本店移転から2年以内の登記変更が義務化。放置すると1件5万円以下の過料リスクあり。
2026年4月1日は、中小企業経営に直結する複数の重要な法改正が一斉に施行されます。不動産登記の義務化、新たな防衛特別法人税の創設、在職老齢年金の見直し、女性活躍推進法の強化など、対応遅れが経営リスクに直結する改正ばかり。このタイミングで何をすべきか、優先順位をつけて解説します。
不動産登記義務化に向けた3つのステップ
2026年4月1日から、企業の本店所在地や代表者の住所・氏名が変わった場合、変更日から2年以内に不動産登記の変更申請が義務化されます。これまで商業登記だけで足りていたケースも、不動産登記の変更が必須となるため、対応を怠ると大きなペナルティが発生します。
■ 最大のリスク:過料5万円
正当な理由なく申請を怠った場合、1件につき5万円以下の過料が科される可能性があります。複数の物件を所有している場合、累積額が経営を圧迫する懸念もあります。
■ 登録免許税も発生
変更登記申請には1物件あたり1,000円の登録免許税が必要です。土地・建物を分けて登記している場合は複数回の申請・税負担が発生します。
【今月中にすべきこと】
- ✓ 過去3年間の住所変更・代表者変更を整理
- ✓ 法務局で現在の登記内容を確認
- ✓ 司法書士への相談・申請依頼を検討(費用目安:5~10万円/件)
防衛特別法人税の基礎知識と申告対応
2026年4月1日以後に開始する事業年度から、防衛特別法人税が適用開始になります。防衛力強化に充てる新しい税制で、計算ルールは以下の通りです。
【計算式】基準法人税額から年500万円を控除し、残額に4%を乗じた額
■ 実質的な影響が出る企業規模
基準法人税額が500万円以下であれば税額は発生しません。年間所得がおおむね2,400万円以下の中小企業では負担なしと考えられます。ただし、利益計上企業は申告書提出が必須です。
■ 申告義務に注意
税額が0円の場合でも「防衛特別法人税申告書」の提出義務があります。税額がない=申告不要ではないため、4月以降の決算申告時に対応漏れがないよう注意が必要です。
【経理部門への指示項目】
- ✓ 申告税理士と事前に相談し、申告フロー確認
- ✓ 決算システムに新税制計算機能を追加(税理士に確認)
- ✓ 4月決算企業は直ちに対応、5月以降決算企業は3ヶ月前に準備
在職老齢年金と女性活躍推進法の変更点
2026年4月から、従業員の年金制度と採用・配置に関わる2つの重要な制度変更があります。
■ 在職老齢年金の支給停止基準額が引き上げ
法改正による法律上の基準額は月62万円ですが、2026年4月は賃金変動による調整を反映し月65万円が適用されます。高齢者の就業を促進する趣旨の改正で、経営側にとっては「定年延長後の戦力活用」が一層重要になります。
■ 女性活躍推進法の適用範囲が拡大
従来は従業員301人以上の大企業が対象でしたが、4月から101人以上に拡大されます。対象に含まれる企業は「男女間賃金差異」と「女性管理職比率」の公表が義務化され、有効期限は2036年3月31日まで延長されます。
■ 中小企業への実務的インパクト
101人以上の従業員を抱える企業は、人事・給与体制の見直しと透明性確保が急務になります。賃金差異の詳細分析に手間がかかり、是正に伴う給与改定の財務負担も発生する可能性があります。
中小企業への直接的な影響
| 法改正 | 影響度 | 対応期限 |
|---|---|---|
| 不動産登記義務化 | 中~高 (過料リスク) |
2028年3月31日 (経過措置) |
| 防衛特別法人税 | 低~中 (利益500万以下は無関係) |
4月申告期限 |
| 在職老齢年金改正 | 低 (経営判断の最適化機会) |
即時対応 |
| 女性活躍推進法強化 (101人以上) |
高 (給与体系再編) |
6月公表期限 |
これら4つの改正は、①不動産登記と防衛税は行政手続、②年金改正は人事戦略、③女性活躍法は人事評価体制の見直しと、部門ごとに準備が異なります。統括責任者を立てて各部門の進捗を一元管理することが重要です。
3月中に優先すべき3つの行動
- 1. 不動産登記調査 ― 本店・支店の登記内容を法務局で確認し、司法書士に相談。申請は4月~12月に集中するため、早めの依頼がおすすめ。
- 2. 会計・人事チームの打ち合わせ ― 防衛税、女性活躍法、年金改正の3項目について、税理士・社労士と事前相談。実務フローを決定。
- 3. 経営層への説明資料作成 ― CFOと人事責任者に、各改正の概要と予想される追加コスト・対応工数を報告。
経営者がいま取るべきアクション
2026年4月施行の法改正は、経営者の判断速度が対応コストを大きく左右します。以下の優先順序で実行してください。
【最優先:今月中(3月末まで)】
- □ 不動産登記内容をオンラインで確認、司法書士に初期相談
- □ 顧問税理士に防衛税の影響額試算を依頼
- □ 101人以上の企業は、人事評価システムで男女賃金差を分析
【重要:4月前(3月中旬~下旬)】
- □ 不動産登記申請の発注(司法書士と契約)
- □ 申告税理士と決算フロー変更について合意
- □ 女性活躍推進法対応チームの立案会議を実施
【対応期間:4月~6月】
- □ 不動産登記申請の進捗確認、完了までの追跡
- □ 決算申告で新税制・新申告書への対応を確認
- □ 女性活躍推進法の公表資料(6月期限)を完成、公開
まとめ:優先度別の対応ロードマップ
- 今月末まで: 不動産登記調査、税理士・社労士相談、データ分析準備
- 3月中旬~下旬: 司法書士発注、申告体制確認、対応チーム確立
- 4月~6月: 申請進捗確認、決算申告対応、女性活躍法公表
- 重要: 全社的には「2028年3月末」が不動産登記の経過措置期限だが、過料リスクと手数料の累積を考えると、4月中の申請が望ましい
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