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ものづくり補助金と事業再構築補助金の採択率比較|2025年度の最新動向と申請戦略

中小企業・小規模事業者が活用できる代表的な補助金として、「ものづくり補助金」と「事業再構築補助金」が挙げられます。しかし2025年度は両制度ともに大きな変化の時期を迎えており、採択率・補助額・申請要件のいずれも最新情報を把握した上で申請することが重要です。本記事では、両補助金の採択率推移・制度概要・申請戦略を具体的な数値データとともに整理します。

制度概要と位置づけ

ものづくり補助金(正式名称:ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金)は、革新的な新製品・新サービス開発や海外需要開拓に必要な設備投資を支援する制度です。経済産業省・中小企業庁が管轄し、令和6年度補正予算でも継続実施されています。

事業再構築補助金は、新市場進出(新分野展開・業態転換)、事業・業種転換、事業再編、国内回帰などの思い切った事業再構築を支援する制度として2020年度に創設されました。ただし、第13回公募(2025年1月10日〜3月26日)で新規応募申請受付は終了しており、2025年度以降は後継制度に移行します。

項目 ものづくり補助金 事業再構築補助金
管轄 経済産業省・中小企業庁 経済産業省・中小企業庁
主な目的 生産性向上・設備投資支援 新事業進出・事業再構築
2025年度の状況 継続実施中(第22次公募) 第13回で終了・後継制度へ移行
対象事業者 中小企業・小規模事業者 中小企業・中堅企業・個人事業主

補助額・補助率の比較

両補助金は補助額・補助率ともに大きく異なります。ものづくり補助金は設備投資額に応じた補助、事業再構築補助金は従業員規模に応じた上限設定が特徴です。

ものづくり補助金(第22次公募)

申請枠 補助金額 補助率(中小企業) 補助率(小規模)
製品・サービス高付加価値化枠 750万円〜2,500万円 1/2 2/3
グローバル枠 3,000万円 1/2 2/3

大幅な賃上げに取り組む事業者向けの特例措置として、条件を満たすと補助上限額が100〜1,000万円上乗せされます。

事業再構築補助金(第13回・回復・再生応援枠)

従業員規模 補助金額 補助率
5人以下 100万円〜500万円 中小企業者等 3/4
6〜20人 100万円〜1,000万円 中小企業者等 3/4
21人以上 100万円〜1,500万円 中堅企業等 2/3

採択率の推移と比較

両補助金の採択率は、公募回ごとに変動しています。以下は直近の実績データです。

ものづくり補助金の採択率推移

公募回 採択率 備考
第13次(一般型) 58.35% 応募3,261件中1,903件採択
第19次 31.8% 30%台が定着
第20次 33.6% 前回比+約2ポイント

事業再構築補助金の採択率推移

公募回 採択率 備考
過去最高 約51% 初期公募時
第11・12回 26.5% 過去最低水準
第13回(最終) 35.5% 申請3,100件中1,101件採択

近年の傾向を比較すると、ものづくり補助金は50〜60%台の採択率を記録していた時期もありましたが、現在は30%台が標準となっています。事業再構築補助金は第11・12回に26.5%まで低下し、最終回の第13回では35.5%に回復しました。

採択率の注意点

採択率は公募回・申請枠・審査基準の変更によって毎回変動します。過去の数値はあくまで参考値であり、最新の公募要領で確認することが不可欠です。

申請フローと必要要件

ものづくり補助金(第22次公募)

  • 電子申請受付開始:2025年12月26日(金)17:00〜
  • 申請締切:2026年1月30日(金)17:00
  • 採択結果公表予定:2026年4月下旬
  • 申請方法:jGrantsシステムでの直接入力方式(従来のWord形式から変更)
  • 補足資料:図表等はA4判3ページ以内のPDFで添付
  • GビズIDプライムの事前取得が必須(取得まで2〜3週間必要)

事業再構築補助金(第13回・最終公募)

  • 公募期間:2025年1月10日(金)〜2025年3月26日(水)18:00
  • 採択発表予定:2025年6月下旬〜7月上旬頃
  • 認定経営革新等支援機関による事業計画の確認が必須
  • 補助事業終了後3〜5年で付加価値額の年平均成長率3〜5%以上増加が要件

GビズIDの取得は早めに

ものづくり補助金の電子申請にはGビズIDプライムが必須です。取得には2〜3週間かかるため、公募開始を待たず事前に手続きを完了しておく必要があります。

2025〜2026年度の最新動向

ものづくり補助金の主な変更点

  • 2025年度の第19次公募から「収益納付」が廃止。補助事業で利益が出ても国への返還義務がなくなった。
  • 2026年度には「新事業進出補助金」との統合が見込まれており、制度の大幅な変更が予定されている。
  • 審査基準が変更され、「経営力」「事業性」「実現可能性」の3観点で評価。賃上げ等の政策目標への寄与も重視される。

事業再構築補助金の終了と後継制度

事業再構築補助金は第13回公募をもって終了し、2025年度以降は「中小企業新事業進出促進事業(新事業進出補助金)」に引き継がれる予定です。新事業進出補助金は「中小企業・小規模事業者の成長につながる新事業進出・事業転換を重点的に支援するための新たな支援措置」(経産省)と位置づけられており、既存事業の枠組みにとらわれず、新たな市場や高付加価値事業への進出に必要な設備投資を支援する制度です。

事業再構築補助金は新規申請終了

事業再構築補助金の新規応募申請は第13回公募(2025年3月26日締切)で終了しています。2025年度以降に同種の支援を求める場合は、後継制度「新事業進出補助金」の公募情報を確認してください。

また、IT導入補助金も「IT導入補助金2025」としての公募を2026年1月7日で終了し、「デジタル化・AI導入補助金」として2026年春頃より順次公募が開始される見通しです。

採択率向上のための申請戦略

両補助金に共通して、採択率を高めるためには以下の3点が重要です。

1. 実現可能性を根拠で示す

事業計画書では「実現性」が最重視されます。売上・収益の数値目標は漠然とした期待値ではなく、市場分析や過去実績に基づく具体的な予測値として記載することが求められます。根拠ある市場分析・収益見通し・実施体制・リスク管理計画が採否に直結します。

2. 政策目標(賃上げ)への対応

ものづくり補助金では、賃上げや最低賃金への取り組みに応じて補助上限額・補助率が優遇される特例があります。計画段階から賃上げの具体的な取り組みを盛り込むことで、審査においても有利に働く可能性があります。

3. 加点項目の積極的な活用

ものづくり補助金では加点項目の提出数が採択率に影響します。「事業継続力強化計画の認定」は代表的な加点項目であり、採択優位性だけでなく災害時の早期事業再開などのメリットもあります。

4. 書類不備のゼロチェック

不採択の主な原因として、見積書の宛名不一致や有効期限切れなどの書類不備が挙げられます。公募開始から締切までの期間は概ね2〜3か月程度であり、書類作成・見積取得・社内調整を含めると時間的余裕は限られています。早期に準備を開始することが不可欠です。

どちらの補助金を選ぶべきか

状況 推奨
既存事業の生産性向上・設備投資 ものづくり補助金
新市場進出・業態転換・事業再編 新事業進出補助金(後継制度)
販路開拓・マーケティング支援 小規模事業者持続化補助金
ITツール導入・デジタル化 デジタル化・AI導入補助金(2026年春〜)

専門家への相談を活用する

認定経営革新等支援機関(認定支援機関)への相談は、事業再構築補助金では必須要件でしたが、ものづくり補助金でも計画書の質を高める上で有効です。商工会・商工会議所や中小企業診断士などの専門家を積極的に活用してください。

関連補助金・支援制度

ものづくり補助金・事業再構築補助金以外にも、目的に応じて活用できる補助金があります。

  • 小規模事業者持続化補助金:販路開拓や生産性向上の取り組みを支援。補助上限額は50万円〜最大250万円に拡充済み。
  • デジタル化・AI導入補助金:IT導入補助金2025の後継制度として2026年春頃から公募開始予定。中小企業・小規模事業者のITツール導入費用の一部を補助。
  • 新事業進出補助金:事業再構築補助金の後継制度。中小企業の新事業進出や事業転換への投資を重点的に支援。

自社の状況に合った補助金を探すには、補助金検索ツールを活用してください。また、補助金全般の基礎知識は補助金ガイド一覧でも確認できます。

まとめ

  • ・ものづくり補助金は2025年度も継続実施中(第22次公募:申請締切2026年1月30日)。採択率は直近で33.6%(第20次)。
  • ・事業再構築補助金は第13回公募(2025年3月26日締切)で新規申請受付終了。最終回の採択率は35.5%(申請3,100件中1,101件)。
  • ・事業再構築補助金の後継として「新事業進出補助金」が新設予定。ものづくり補助金も2026年度に新事業進出補助金と統合が見込まれる。
  • ・採択率向上には、根拠ある事業計画書・賃上げへの対応・加点項目の活用・書類の完全性が重要。
  • ・既存事業の設備投資強化はものづくり補助金、新市場進出・事業転換は新事業進出補助金(後継制度)が適合する。
  • ・GビズIDプライムの取得には2〜3週間かかるため、申請準備は公募開始前から着手することが重要。

参考情報

本記事は以下の公式情報源をもとに作成しています。

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