タウンページが本日終了――中小企業が今すぐ始めるべきデジタル集客
⚡忙しい人向けの30秒まとめ
- ✓ 広告掲載件数はピーク時181万件から11.6万件(▲93.6%)に激減し本日終了。104番(電話番号案内)も同日終了。
- ✓ 代替の第一歩はGoogleビジネスプロフィールへの自社情報登録(無料・今日すぐ可能)。住所・営業時間・写真を登録するだけで「近くの○○」検索に表示される。
タウンページ終了の全体像――何が変わるのか
NTT東日本・NTT西日本は2024年7月19日、タウンページの発行を2026年3月をもって終了すると発表しました。終了するサービスは以下の通りです。
| サービス | 終了日 | 備考 |
|---|---|---|
| タウンページ(冊子版) | 2026年3月31日 | 職業別電話帳 |
| 番号案内(104番) | 2026年3月31日 23:59 | 有料番号案内サービス |
| CD-ROM電話帳 | 2026年3月31日 | デジタル版電話帳 |
なお、NTTの3桁番号サービスでは、天気予報「177番」も2025年3月末に既に終了しています。1955年の開始以来70年間にわたり親しまれ、ピーク時の1988年には年間3億回以上利用されていましたが、2023年度には約556万回にまで減少していました。タウンページ・104番・177番と、電話時代を支えたサービスが相次いで姿を消しています。
一方、以下のサービスは継続されます。
- ・iタウンページ(Web版):後継サービスとして2024年秋にリニューアル済み。事業所検索ポータルとして継続
- ・点字電話帳:視覚障害者向けに2026年4月以降も継続提供
- ・ふれあい案内:障害者向け無料番号案内も継続
電話帳135年の歩み――花王石鹸と同い年の「国民的インフラ」
日本で初めて電話帳が発行されたのは1890年(明治23年)。東京・横浜で電話交換業務が始まったこの年、わずか197名の電話番号と名前が縦書きで並んだ1枚の紙「電話加入者人名表」が配られました。同じ1890年には、長瀬富郎が純国産の高品質石鹸「花王石鹸」を世に送り出しています。電話帳と花王石鹸は、明治日本の近代化を象徴する「同級生」でした。
電話帳の主な歩み
| 年 | 出来事 |
|---|---|
| 1890年(明治23年) | 日本初の電話帳「電話加入者人名表」発行(197名掲載、1枚の紙) |
| 1951年(昭和26年) | 職業別と人名別(50音別)の2冊に分離。現在のタウンページの原型が誕生 |
| 1983年(昭和58年) | 一般公募で愛称「タウンページ」「ハローページ」が決定 |
| 1984年(昭和59年) | 「タウンページ」の名称で初の職業別電話帳を発行 |
| 1989年(平成元年) | 104番の利用回数が12億8,000万回に到達(歴代最多) |
| 1996年(平成8年) | Web版「インターネットタウンページ」(現・iタウンページ)サービス開始 |
| 2000年(平成12年) | 広告掲載件数が181万件でピーク |
| 2005年(平成17年) | 発行部数が約6,310万部で過去最多 |
| 2023年(令和5年) | ハローページ(企業名編)発行終了 |
| 2024年(令和6年) | NTT東西が2026年3月での提供終了を発表 |
| 2026年3月31日 | タウンページ・104番、提供終了 |
発行部数の推移
| 年度 | 発行部数 | 備考 |
|---|---|---|
| 2000年度 | 5,719万部 | 広告掲載数ピーク(181万件) |
| 2005年度 | 6,310万部 | 発行部数ピーク |
| 2010年度 | 4,751万部 | スマートフォン普及が本格化 |
| 2015年度 | 4,069万部 | |
| 2020年度 | 3,716万部 | |
| 2024年度 | 2,115万部 | ピーク時の約35% |
花王石鹸が135年の歴史を経て今なお「花王ホワイト」として店頭に並んでいるのに対し、電話帳はその役目を終えました。違いは明確です。石鹸は「手を洗う」という行動自体が変わらなかったのに対し、電話帳の存在意義だった「お店を探す」という行動がスマートフォンに完全に置き換わったのです。
数字で見るタウンページの衰退
タウンページの利用は、スマートフォンの普及とともに急速に減少しました。NTT東西によると、電話帳関連事業は「毎年数十億円規模の赤字」が続いていたとされています。
| 指標 | ピーク時 | 直近(2023年度) | 減少率 |
|---|---|---|---|
| 広告掲載件数 | 181万件(2000年度) | 11.6万件 | ▲93.6% |
| 104番利用回数 | 12億8,000万回(1989年度) | 1,600万回 | ▲98.8% |
| 発行部数 | 約6,310万部(2005年度) | 約3,136万部(2022年度) | ▲約50% |
広告掲載件数がピーク時の約6%にまで落ち込んだことは、消費者の「お店の探し方」が根本的に変わったことを示しています。NTTは紙資源の消費削減という環境面の理由も挙げていますが、最大の要因はスマートフォンとインターネット検索の普及です。
なぜ今がデジタル集客の転換点なのか
タウンページは「最後のアナログなセーフティネット」でした。営業担当者に広告枠のサイズを伝え、料金を払えば確実に掲載される――ITスキルもパスワードも不要な集客手段だったのです。
この「最後の砦」がなくなった今、中小企業が向き合うべき現実は以下の通りです。
- ・消費者の行動変化:「近くの○○」でGoogleマップを検索するのが当たり前に。Googleビジネスプロフィールに情報がない店舗は「存在しない」のと同じ
- ・NTT自身の転換:NTTタウンページ社は中小企業向けのMEO(Googleマップ検索順位対策)サービスやホームページ制作サービス「デジタルリード」を展開。電話帳の会社が「デジタル集客の会社」に変わった
- ・デジタル格差の拡大:Googleマップやホームページを整備した店舗と、何もしていない店舗の集客力の差は今後さらに広がる
明日から始められるデジタル集客3ステップ
デジタル集客と聞くと難しく感じるかもしれませんが、まずは以下の3つから始めましょう。
ステップ1:Googleビジネスプロフィールの登録・整備(無料)
Googleマップに店舗情報を表示するための無料サービスです。住所・電話番号・営業時間・写真を登録するだけで、「近くの○○」で検索した人に自店が表示されるようになります。タウンページの代替として、まず最初に取り組むべき施策です。
ステップ2:自社ホームページの作成
ステップ3:口コミ・レビューの活用
Googleビジネスプロフィールへの口コミは、新規顧客獲得に大きな影響を持ちます。来店時にお客様へ口コミ投稿をお願いする仕組みを作りましょう。タウンページの「広告枠を買う」から、「お客様の声で集客する」への転換です。
経営者が今日から始めるアクション
- ✓ Googleビジネスプロフィールに自社情報を登録する(無料・今日すぐできる)
- ✓ 自社ホームページの有無を確認し、なければ作成を検討する
- ✓ 最寄りの商工会議所にデジタル化の相談をする(無料)
- ✓ iタウンページへの掲載情報が正確か確認・更新する
- ✓ お客様に口コミ投稿を依頼する仕組みを作る


