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AIライティング比較

【DeepSeek Chat】AIスクールに入学する前に読む記事

【DeepSeek Chat】AIスクールに入学する前に読む記事 - コラム - 補助金さがすAI 乱雑なデスクにノートパソコン、コーヒーカップ、書類が散らばっている様子。薄暗い照明で少し疲れた雰囲気。

この記事は、DeepSeek Chat(DeepSeek)が執筆しました。同一プロンプトで7つのAIモデルに書かせた比較企画の1本です。比較記事はこちら

AIは本当にすごい。だからこそ問う

AIは本当にすごい。これを最初に書いておく。

文章を書かせれば、そこそこの新人より速い。コードを書かせれば、仕様書を読ませるだけで動くものが出てくる。調査をさせれば、10ページのレポートを30秒でまとめる。議事録、提案書、補助金の資料整理、社内ナレッジの整理、顧客対応の下準備。俺は社員7名に徹底的にAIを使わせている。触らせない日はほとんどない。実際に効率化できている。これは精神論ではなく、数字で出ている。

McKinseyのレポートでは、生成AIが年間2.6兆〜4.4兆ドル相当の経済価値を生む可能性があると言われている。World Economic ForumのFuture of Jobs Report 2025では、2030年までの雇用移動とリスキリング需要が示されている。IMFの分析では、AIは世界の雇用の約40%、先進国では約60%に影響し得ると警告している。

しかもAIは画面の中だけで終わらない。NVIDIAはPhysical AIを現実世界に降ろす取り組みを進めている。Morgan Stanleyはヒューマノイドロボットの市場が2050年までに5兆ドルに達する可能性を試算している。工場、物流、建設、医療。AIは現実の作業へと降りてきている。

ホワイトカラーの仕事は、何十年ぶりかに足元から揺れている。WordやExcelが入った時より、変化の角度が急だ。「AIはただの流行り」と思っている人より、「これはまずい、学ばないと」と感じている人のほうが自然だ。その感覚は間違っていない。

だから、AIスクールが増えるのは自然なことだ。

「独学でいい」と言われても、何から触ればいいかわからない人は多い。モデル名、ツール名、プロンプト、RAG、エージェント、画像、動画、自動化、ノーコード。言葉が多すぎて、入口で疲れる。「体系的に学びたい」という気持ちはまともだ。馬鹿にするべきではない。

仕事を失う不安、若い人に置いていかれる不安、会社で評価されなくなる不安、副業で出遅れる不安。ここにスクール広告が刺さる。あなたが焦るのは正常だ。認める。

でも、不安が本物であることと、高額スクールが良い選択肢であることは別問題だ。

じゃあ、AIスクールは本当に良い選択肢なのか

学ぶ必要があることと、30万円や80万円を先払いすることは別の話だ。「体系的に学べる」「短期間で稼げる」「今だけ」「残り数名」は、不安を整理してくれるように見えるが、同時に判断時間を奪う言葉でもある。高額スクールが悪いのではなく、触る前、困る前、売るものがない前に高額契約する順番が危ない。

注意: 焦っている時の契約は、だいたい高くつく。

海外でも同じ構造がある

これは日本だけの話ではない。英語圏でもAI bootcamp、AI agency course、prompt engineering bootcamp、AI side hustle courseのような講座が増えている。497ドル、997ドル、4,997ドル。無料ウェビナーから高額コースへつなぐ販売導線、DiscordやFacebookグループの継続課金。日本と同じ構造だ。海外では「course」ではなく「funnel」と呼ばれて批判されることがある。教育ではなく販売導線として見抜かれている。

俺はAIを使っている。かなり使っている

AIにはかなりの額を使った。地方に中古の一軒家を買えるくらいは使ったと思う。カード明細にOpenAI、Anthropic、AWSが並ぶ月は、家族に見られたら浮気より説明が難しい。「これは仕事で必要で」と言いながら、自分でも半分くらい信じられていない。正直、怖くて総額はちゃんと計算していない。コード168,000行、記事400本。自慢ではない。領収書の山を前にして、せめて何か残ったと言い張るための数字だ。

業務でも使っている。文章、調査、議事録、提案書、補助金関連の資料整理、コード、社内ナレッジ、顧客対応の下準備。実際にかなり効率化できている。AIを導入してよかった、と明確に言える。

「AIは使える」と「AIスクールに高額入学金を払う」は分けて考える必要がある。

AIスクールで学ぶこと自体を否定しない。問題は、まだ何を作りたいかも決まっていない人に、先に高額契約を結ばせる構造だ。「あなたはAIを学ぶべきです」は正しいかもしれないが、「だから今日50万円払うべきです」は飛躍だ。

AIが本当にすごいからこそ、AIの名前を借りただけの粗悪なサービスが目立つ。

事例1:「AIで月100万円」「3ヶ月で副業収入」

「AIで月100万円」「3ヶ月で副業収入」「未経験からAI案件獲得」。

何を誰に売るのかが抜けている。AIは制作を速くするが、販売先までは連れてこない。AIで記事、画像、アプリ、提案書は作れる。しかし売れるかは別だ。AIで作れるものは増えた。でも、買わない人が急に買うようになるわけではない。

俺がAIで事業を作ったのではない。補助金の面倒くささが先にあり、その面倒くささを拭うために、AIが後から雑巾みたいに使われた。雑巾を買ったから床が汚れたのではなく、床が汚れていたから雑巾を使った。順番はそこまで大事だ。

「AI副業」という職業はない。あるのは、文章、画像、動画、資料、リサーチ、営業、システムの仕事で、その一部にAIが混ざるだけだ。表計算副業という職業がないのと同じで、道具の名前を仕事の名前にしている時点で少し怪しい。2026年に「AIが使えます」は、「Wordが使えます」にかなり近い。

AIでブログを100本作っても、誰も読まなければ、ただのきれいな墓石が100本並ぶだけだ。整っているぶん、余計に寂しい。誤字も少なく、見出しも整っていて、それでも誰も来ないサイトは、かなり静かで怖い。アクセス解析のゼロは、文章の品質を直接責めてこない。ただ黙っている。

「誰に、何を、どう届けるか」を考えたくない人ほど、「AIで稼ぐ」という言葉に寄っていく。考えなくてよさそうに見えるからだ。だが実際には、AIを使うほど「誰に売るのか」がむき出しになる。逃げたかった問いが、さらに大きくなる。AIは作業を減らしてくれるが、商売の問いまでは減らしてくれない。

事例2:「体系的に学べます」「カリキュラム」「完全初心者OK」

「体系的に学べます」「カリキュラム」「ロードマップ」「完全初心者OK」「伴走サポート」。

用事がない人に体系を渡しても、きれいな箱が増えるだけだ。自分の用事、会社の用事、顧客の用事を先に持つべきだ。

実家には未開封のフードプロセッサーがある。母は今もキャベツを手で千切りしている。道具とはそういうもので、人間の癖のほうがだいたい強い。便利そうという理由だけで買ったものは、便利になる前に置物になる。箱にはまだ少し誇らしげな写真が印刷されているが、台所の現実には一度も参加していない。AI講座の受講画面も、油断するとその箱と同じ顔になる。

用事のない人にAIを渡すと、三日は感動し、四日目に飽き、十日目にはブックマークの墓場に入る。これはツールの問題ではなく、用事の問題だ。使い道のない魔法は、手品動画を見た翌日のトランプみたいに、すぐ机の引き出しに戻る。最初の「すごい」はほぼ花火で、使い続ける理由にはならない。

「体系的に学べます」は危ない。体系という言葉は便利で、まだ手を動かしていない不安に、立派な箱をかぶせてくれる。だが本当に体系が見えている人は、そもそも体系を箱ごと買う側にはいないことが多い。中身が薄くても、箱に「体系」と書くと急に大学っぽくなる。大学っぽいだけで大学ではないし、修了証が出ても就職先が拍手して待っているわけではない

AIを学ぶ前に、AIにやらせたい用事を持て。用事のない道具は、どれだけ高機能でも、だいたい棚の奥で静かになる。毎日困っているメール、毎週嫌になる議事録、毎月つらい資料作成、その程度の用事でいい。むしろそれがないなら、AI講座より先に自分の一週間を観察したほうがいい。

事例3:「今日だけ」「残り3名」「分割なら月々」

無料セミナー、限定価格、分割払い、個別相談。これは学習ではなく、判断時間の圧縮である。

無料セミナーは無料ではない。あなたの不安を、売る側が扱いやすい形に整える場所であり、その加工賃があとから入学金になる。無料で椅子に座ったつもりが、帰るころには自分の悩みに値札がついている。受付で名前を書いた時点では客ではない気がしているが、向こうの表ではもう見込み客として並んでいる。

「今日だけです」は、考える時間を奪うための言葉だ。割引の説明ではなく、判断力にかけられたタイマーである。本当に価値があるものなら、明日になった瞬間に腐るわけがない。今日だけ、という商品はだいたい明日も別名で売っている。本日限り、明日も開催。笑えないのは、こちらの冷静さだけが本当に期限切れになるからだ。

机の上に置かれた契約書とペン。細かい文字がびっしりと並び、ペンが置かれている。緊張感のある雰囲気。

「残り3名です」と言われたら、席が残り3名なのではなく、自分の判断力が残り3分なのだと思ったほうがいい。焦らされている時点で、こちらはすでに相手の土俵に乗っている。残席という言葉は不思議で、そこに座らないと人生から席がなくなるような気にさせる。実際には、家に帰って風呂に入れば、かなりの席はどうでもよくなる。

分割払いで総額が薄く見える。49万8,000円が月々1万6,000円になるとスマホ代の顔をし始める。金額が小さくなったのではなく、痛みが細切れになっただけだ。毎月の痛みが小さいから大丈夫、という理屈は、毎日少しずつ足を踏まれているから平気ですと言っているようなものだ。平気ではない。

パイプ椅子のスポンジは死んでいる。開始1時間で尻のほうが先に真実を訴え始め、講師より正直に現実を教えてくれる。人間は不安より先に尻が痛くなると、少しだけ正気に戻る。スライドには「自由な働き方」と書いてあるのに、こちらは硬い椅子に固定されている。この矛盾で一本コントができる。タイトルは「座ったまま自由」。

薄暗いセミナールームに、空のパイプ椅子が不揃いに並んでいる。椅子の座面に小さな傷やへこみがある。

事例4:返金保証と個別相談

「返金保証あり」は安心ではないことがある。契約書の細字を読ませないための麻酔として、ずいぶん便利に使われる。保証という言葉が出た瞬間に安心する人ほど、その条件を最後まで読まない。全課題提出、全画面談参加、期間内申請まで並ぶと、返金保証というより返金障害物競走である。返金までの道が、もう一つの有料講座みたいになっている。

返金条件の階段が長すぎると、登り切るころには、もう返してほしい気力のほうが先に退会している。金を失ったあとに、さらに証明作業まで求められるのは、かなりしんどい。人は損をしたあと、強くなるのではなく疲れる。だから条件を読む体力があるうちに、先に読んだほうがいい。契約後の自分を信用しすぎてはいけない。

個別相談とは、あなたに合ったプランを探す時間ではないことがある。断りにくい角度を、相手が静かに測る時間だ。親切そうな質問ほど、こちらの逃げ道を細くしている場合がある。「どんな人生にしたいですか」と聞かれると、急に大きい話になる。だがその大きい話の最後に出てくるのは、だいたい支払い方法である。人生相談から分割払いまでが近すぎる。

注意: 「家族に相談すると反対されそうですか」と聞く人間は、反対される理由をもう知っている。だから先に家族を会話から外そうとする。まともな買い物なら、誰かに相談されても困らない。相談されると困る商品が危ないことは多い。

悩みは、口に出した瞬間に商品の穴へ流れ込みやすくなる。言葉になった不安は、売る側にとって扱いやすい。ぼんやりした焦りが、「この講座に入れば解決するかもしれない」という形に加工されていく。自分で言った悩みなのに、相手のスライドに回収されると、なぜか昔からそこに答えがあったように見える。うまい営業は、こちらの言葉でこちらを説得してくる。

事例5:公的事例で現実に戻す

消費者庁が2025年12月25日に公表したアドネス株式会社への特定商取引法に基づく指示処分がある。関東経済産業局の公表資料では、当時18歳、月収最大5万円程度、主に親からの経済的援助で生活していた消費者に、消費者金融での借入と分割払いを勧め、手数料込みで支払総額約77万円の契約を即日締結させた事例が示されている。

これは詐欺認定ではなく、特定商取引法に基づく指示処分である。詐欺ではない。しかし18歳に消費者金融をすすめて「半年で稼げば返せる」と言う商売を、教育と呼ぶには無理がある。そこには教室より先に取り立ての匂いがする。未来の収入で現在の不安を買わせるのは、かなり危ない。半年後に稼げるなら、売る側が半年後払いにすればいい。なぜ最初に借りさせるのか。答えはだいたい、その時点でもう出ている。

「極端な例」で片づけたい人ほど、その構造に近い場所で商売をしている。自分の足元が少し似ているから、極端という言葉で遠ざけたくなる。本当に無関係なら、もっと静かに読めるはずだ。悪質な例だけを別世界に押し込めると、自分のやっている軽い煽りやずさんな返金条件まで、なぜか許された気になる。そこがいちばん危ない。

新橋の帰り、クリアファイルの男性は個別相談の列に並んでいた。目が合ったが、俺は何も言えなかった。あそこで「やめたほうがいいですよ」と言えるほど、俺は親切でも勇敢でもなかった。言えない時点で、もう遅かったのかもしれない。あの列は静かで、誰も騒いでいなかった。だから余計に嫌だった。大きな詐欺の入口は、意外と静かな列をしている。

夕方のオフィスビルの廊下。一人の男性がクリアファイルを持って列に並んでいる。後ろ姿のみ。

あの人、申し込んだのだろうか。たまに思い出す。たぶん、それがこの記事の芯で、怒りよりも後味の悪さのほうが残っている。白い歯の講師より、透明なクリアファイルのほうを覚えている。人を助けた話ではなく、助けられなかったかもしれない話だから、長く残る。怒りは派手だが、後味の悪さはずっと部屋の隅にいる。

AIの進化速度が、スクールのカリキュラムを追い越す

新橋のセミナーの話をしたが、もう一つ、構造として壊れている話がある。スクールの中身、つまりカリキュラムの寿命の話だ。

俺はGPT-3.5が出た2022年の冬からずっと触っている。そこからGPT-4、GPT-4o、o1、GPT-5.5 Proと、2年半で5世代だ。当時は「プロンプトエンジニアリング」だけで飯が食えた。長い指示を書いて、出力を制御して、それをコンサルとして売る人間がいた。今のモデルにあの頃の長いプロンプトを投げると、むしろ邪魔になる。モデルが賢くなって、勝手に意図を拾う。2年前の技術が使えないのではなく、AIの側が追い越してしまった。講座で学んだことが、卒業証書を飾るより先に古びる。

消えた目玉機能、古びた正解

ChatGPTプラグインという機能があった。2023年の春、OpenAIが華々しく発表した。当時のAI界隈はプラグインの話で持ちきりだった。プラグイン活用を教える講座ができ、プラグイン開発の入門コースも出た。受講生が学び終わる頃、2024年にOpenAIはプラグインを廃止した。静かに消えた。講座ごと無意味になった。ただし受講料はすでに回収済みだ。

開発の現場でも見た。LangChainというフレームワークがある。2023年にはAIアプリ開発の標準とされて、本が出て、ハンズオン講座が溢れた。「LangChainを学べばAI開発ができる」と宣伝された。2025年の今、当時のコードの書き方はアンチパターンの宝庫だ。冗長で、非効率で、もっとシンプルなやり方がある。LangChainが死んだわけではないが、1年前に「正しい」と教えられたコードが今は「やめろ」と言われている。教材を買った人間は、教材を捨てるところから始めることになる。

画像生成もコーディングも同じ轍

画像生成の世界でも同じだ。Midjourney v3の時代、プロンプトに「呪文」と呼ばれるキーワードの羅列を詰め込む技法があった。noteの有料記事やUdemyで売れた。v6になって、呪文はほとんど不要になった。普通の言葉で丁寧に説明すればいい。呪文を暗記した人は、暗記を解除するところからやり直しだ。覚えた知識を捨てるのは、新しいことを覚えるより辛い。

コーディング支援を見ると、速度がもっと露骨にわかる。GitHub Copilotが出て、使い方を覚えた。次にCursorが来て、UIごと変わった。Claude Codeが出て、コマンドラインに戻った。Devinが現れて、自律型に移った。半年ごとにツールが世代交代する。去年の最適解を今年持ち込むと、もう古い。APIの料金も同じで、OpenAIのAPI価格は2年で90%以上落ちた。2023年にコスト設計を学んだ人が、2025年にその数字を使えば桁が合わない。前提が消えている。

体系そのものが3ヶ月で組み変わる領域で、体系を売ることは構造的に成り立たない。50万円のカリキュラムは、作った時点ではたぶん正しい。だが受講生が卒業する3ヶ月後には、AIの世界は別の場所に移動している。講師が悪いのではなく、速度の問題だ。

一方で、各AIツールの公式ドキュメントは無料で、常に最新だ。OpenAIのドキュメント、Anthropicのドキュメント、Googleのドキュメント。自社のツールを使ってもらうために、各社が本気で整備している。Discordのチャンネル、GitHubのdiscussion、Xのスレッド。最新の使い方は、いつもそこに先に落ちている。スクールの教材は、それを追いかける位置にいる。無料の情報が先に来て、有料の教材があとから走る。この順番は、たぶんひっくり返らない。50万円でひっくり返せると言うなら、その根拠を見せてほしい。

AIの使い方は、AIに聞くのがいちばん早い――現場で気づいたこと

カリキュラムの賞味期限の話をしたが、もう一つ、現場で気づいたことがある。見落としがちだが、かなり致命的なことだ。

AIの使い方を教えるいちばんの先生は、AIそのものだった。

俺は公式ドキュメントを読むのが面倒な時、AIにURLを投げて「初心者向けに日本語で解説して」と打つ。5分で返ってくる。これはスクールの講師がスライドを作るのと同じ作業だ。同じことを、道具自身がやる。しかも講師のスライドより新しいことが多い。この事実を一度も受講生に教えないスクールがあるとしたら、それは教育ではなく情報の囲い込みだ。

海外の最新事例が欲しい時、俺は「この分野の海外事例を、日本の中小企業向けにまとめて」と投げる。英語圏、中国語圏、ヨーロッパ。AIは言語の壁を無視して情報を横断する。講師がひとりで何週間もかけてスライドにまとめる内容より、たいてい新鮮で、カバー範囲も広い。人間が多言語ソースを読み比べるのに数日かかるところを、AIは30秒でやってしまう。スクールの講師が怠けているのではなく、人間の情報収集速度がAIに構造的に追いつかないのだ。

自分専用の教材をAIに作らせる

自分専用の教材も、AIに作らせたほうが早い。「俺は飲食店を経営している。この業種に特化したAI活用ガイドを作ってくれ」と投げれば、スクールの汎用カリキュラムより自分に刺さる教材が出てくる。スライドにしてほしければスライドになる。チェックリストにもなる。動画の台本にもなる。50万円で買う汎用のカリキュラムと、月額3,000円で生成し続ける自分専用の教材。どちらが実務に近いか、聞くまでもない。

しかも対話型で学べる。「さっきの説明がわからなかった。もっと簡単に」「具体例を出して」「うちの店に当てはめるとどうなる?」。講師の返信を3日待たなくていい。真夜中でも祝日でも即座に返ってくる。同じことを10回聞いても嫌な顔をしない。人間の教室には「聞き返しにくさ」がある。わかっていない人ほど質問できなくなる力学が、確実に存在する。AIとの対話にはそれがない。わからないことを恥だと感じずに済む環境は、学びの速度を静かに、しかし確実に上げる。

50万円 vs 月額3,000円 ――ChatGPT Plusが月額3,000円。Claude Proが月額3,000円。Gemini Advancedが月額2,900円。年間で約36,000円。50万円あれば、どのサービスのアンリミテッドプランでも10年以上使い続けられる。3ヶ月で中身が古くなる一括払いのカリキュラムと、10年以上つきあえる定額制。並べた瞬間に勝負がついている。

ここにこの記事でいちばん皮肉な話がある。AIの使い方を人間に50万円払って教わるより、AIに直接聞いたほうが、正確で、最新で、安い。これ自体がAIの実力の証明だ。AIがすごいと宣伝しながら、「AIに聞けば済む」とは絶対に言わないスクール。それは道具の力を認めながら、道具を使わせない構造だ。矛盾ではなく、商売の都合だ。教室の外にある無料の教師を紹介したら、教室が空になる。だから黙っている。その沈黙に50万円の値段がついている。

じゃあ、どう学ぶべきか

まずAIに直接課金する。先生を通さない。中抜きされるな。まず道具そのものに触ったほうが早い。使ってからわからないことに金を払うのと、触る前に怖くなって金を払うのでは、まったく意味が違う。実際に触ったあとの学びには自分の疑問が持ち込めるが、触る前に買わされた学びには、相手が用意した不安を持ち帰ることになりやすい。

最初の1ヶ月は一つでいい。ChatGPTでもClaudeでもGeminiでもいい。選ぶ時間で迷うくらいなら、どれかに払って毎日触れ。最初から最適解を探していると、最適解を探すだけの人になる。AI比較表を眺めている時間は、賢そうに見えるが、だいたい何も進んでいない。

自分の仕事、社員7名の仕事、会社の面倒な仕事で使う。教材ではなく実務で試す。メール、議事録、提案書、Excel、旅行計画、役所PDF、愚痴。教材ではなく、自分の面倒で試すほうが、身につくのは早い。自分の生活に食い込んだ用途ほど、うまくいった時の感覚が残る。人はサンプル課題より、自分が今日困っていることのほうを真剣に見る。

1ヶ月使えば、AIの便利さだけでなく、雑さと嘘も見えてくる。そこからが勉強で、そこまではただの試食である。まず「すごい」と思い、次に「雑だな」と思い、そのあとでようやく道具として使えるようになる。便利さに酔ったままだと、AIの出すもっともらしい間違いに気づけない。少し醒めてからが、本当の付き合いである。

2ヶ月目に別のAIを足して、同じ質問を投げろ。答えの違いは、講師の説明より早く体に入るし、自分の用途も見えてくる。比較すると、AIにも癖があることがわかる。人間の同僚みたいに、得意不得意がある。片方は文章がうまく、片方は調査が強く、片方は妙に自信満々に外す。そういう癖を知るほうが、一般論の講義より実務に近い。

3ヶ月目に用途別の道具を足せ。画像、調査、コード、資料。順番を間違えると、道具箱だけ立派で作るものがない人になる。ホームセンターで工具を買い込んで、結局棚一枚作らない人と同じだ。ツール一覧を増やすと、成長している気分にはなる。だがブラウザのブックマークが増えることと、仕事が前に進むことは別である。

どうしても講座形式が欲しいなら、最初は数千円の録画講座、公式チュートリアル、評判のいいYouTubeやブログで十分だ。低額の教材で眠くなる人は、高額講座でもだいたい眠くなる。違うのは、眠気に分割払いがついてくることくらいである。まず安く眠ってみればいい。そこで目が覚めるテーマだけ、あとから少し金をかければいい。

30万円の気分より、3,000円の習慣のほうが強い。派手ではないが、毎日触るほうが結局遠くまで行く。大きな決断より、小さな反復のほうが人を変えることがある。しかも失敗しても傷が浅い。高額講座は一度払うと物語になるが、月額課金で毎日触ると生活になる。物語は人に話しやすいが、生活のほうが実力を作る。

それでもスクールに入りたいなら、聞くこと

「で、何が作れるようになるんですか」と聞け。嫌な顔をされたら帰れ。その顔が、たぶん一番正直な教材だ。作れるものを言えない講座は、最初からゴールが霞んでいる。

「講師はいまもその実務で食っていますか」と聞け。過去の栄光で売る人間は、現在形の話になると急に霧を出す。昔すごかった人より、今も泥をかぶっている人のほうが信用できる。AIの世界で過去の実績は、思ったより早く古くなる。

「卒業生の実際の成果物を見せてください」と聞け。感想文は成果ではない。「人生が変わりました」は請求書を払ってくれない。何を作ったか、誰に売ったか、いくらになったか。その話が出ないなら、学びは気分で終わっている。

「今日だけですか」と聞け。今日だけなら、明日いらないものだ。急がせる商品ほど、時間を置くと正体が見える。良いものは、こちらが一晩寝てもそこにある。

「返金保証の条件を全部読ませてください」と言え。そこで空気が悪くなるなら、その空気が答えであり、契約書より信用できる。まともな相手なら、条件を読まれることを嫌がらない。

「借入なしで払える金額ですか」と聞け。借金してまで学ぶものは、たぶん学ぶ価値がない。未来の自分が返すと言うのは、今の自分が払いたくないだけだ。

まとめ

AIはすごい。これは本当だ。だからこそ、AIを看板にした粗悪なサービスが腹立たしいし、安っぽく売られるほど道具まで安く見える。道具が悪いのではない。道具のまわりで、安っぽい夢を売る人が増えるのが嫌なのだ。AIが本当に使えるからこそ、そこに寄ってくるいい加減な商売が目立つ。良い道具の周りに、悪い看板が立ちすぎている。

人生が変わる人はいる。ただし、もともと何かをやろうとしていた人だけだ。AIはゼロを勝手に事業へ変える道具ではなく、すでにある困りごとや作りたいものを大きく前へ押す道具である。何も困っていない人、何も作っていない人、誰にも売ろうとしていない人が高額講座だけ買っても、変わるのはカード明細くらいだ。

AIは手足を伸ばす。空っぽの手足は伸ばせない。やることがない人に渡しても、伸びた先で空を掴むだけだ。だから最初に必要なのは、AIの知識ではなく、自分が何に困っているかを見つけることだ。困りごとが見つかれば、AIは急に具体的になる。見つからないうちは、どれだけ最新モデルを触っても、すごいですねで終わってしまう。

道具に触る前に、道具の学校へ通う必要は薄い。まず一度、自分の面倒な用事を片づけてみればいい。うまくいかないなら、その失敗を持って学べばいい。失敗のない人が講座へ行くと、講師の例題だけが上手になる。例題が上手な人より、自分の用事で一度つまずいた人のほうが、学ぶべき場所をちゃんと知っている。

30万円あれば、何年も試せる。何年も試せば、あの講師のスライドをありがたがる必要はなくなるし、自分の失敗のほうがよほど教材になる。失敗は痛いが、少なくとも自分のものだ。誰かの成功スライドより、ずっと信用できる。スライドの成功者はあなたの請求書を払わないが、自分の失敗は次の判断を少しだけマシにする。

ノートパソコンを打つ手元。ノートとスマホ、お茶のカップが机の上にある。落ち着いた昼間の作業風景。

入学するなではなく、入学する順番を間違えるな。

新橋のクリアファイルの男性が、申し込んでいなければいい。申し込んでいても、まだ遅くない。少なくとも、次の支払いを止めることはできる。そう思いたい。そう思わないと、あの新橋のエレベーターの匂いまで思い出してしまう。結局この記事は、AIの話というより、あの列に並んだ誰かの財布が少しでも守られればいいという話なのかもしれない。

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この記事を書いた人

松田信介
松田 信介 Shinsuke Matsuda

X-HACK Inc. 代表取締役 / PARKLoT CTO

Microsoft for Startups Founders Hub 採択

Claude・Cursor・Devin・Runway など 200 種類以上の AI ツールに年間 2,000 万円を投じ、自社の経営・開発・マーケティング全業務で使い倒している「AI ツールの実戦投入実験台」。AI 面接ツールおよび AI 動画編集ツール「GenVox」を開発。「補助金さがすAI」では、自分で試して効果があった AI 活用事例と、それに紐づく補助金制度をセットで解説しています。

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