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新卒採用奨励金・既卒採用支援助成金|学校新卒者の採用で使える給付制度完全ガイド2025-2026

新卒・既卒の採用で使える奨励金・助成金 - 補助金ガイド - 補助金さがすAI

厚生労働省が運営していた「特定求職者雇用開発助成金(三年以内既卒者等採用定着コース)」は、既卒者・中退者を正規雇用した事業主に対して最大3年間・中小企業で最大80万円を支給していた助成金制度です。ただし本コースは平成31年(2019年)3月31日までの募集分をもって新規受付を終了しており、現在は利用できません。本記事では同コースの制度内容を参考情報として整理するとともに、2026年6月時点で新卒・既卒採用に活用できる現行の助成金(トライアル雇用助成金・キャリアアップ助成金など)を紹介します。

本コースは新規受付を終了しています

三年以内既卒者等採用定着コースは、平成31年(2019年)3月31日までに募集等を行い、同年4月30日までに対象者を雇い入れた事業主が対象でした。それ以降の新規雇入れは対象外です。これから既卒者・第二新卒の採用で助成金を活用する場合は、本記事後半の「関連助成金・支援制度」「2026年度の最新情報」で紹介する現行制度をご確認ください。

制度概要

「三年以内既卒者等採用定着コース」は、学校等の既卒者や中退者の応募機会を拡大し、採用・定着を促進することを目的とした助成金でした。ハローワークへの求人申込み等を通じて既卒者等を正規雇用し、一定期間定着させた事業主に対して奨励金が支給されていました。以下の表を含む本記事の制度解説は、受付終了前の支給要領に基づく参考情報です。

項目 内容
正式名称 特定求職者雇用開発助成金(三年以内既卒者等採用定着コース)
管轄省庁 厚生労働省
目的 既卒者・中退者の応募機会拡大および採用・定着促進
最大支給額(中小企業) 80万円(3年間累計)
申請窓口 都道府県労働局・ハローワーク
受付状況 新規受付終了(平成31年3月31日までの募集・同年4月30日までの雇入れ分が対象)

助成金と補助金の違い

助成金は要件を満たせば原則受給できる制度です。採択件数や予算枠が先に決まっている補助金とは異なり、条件に合致している限り申請が通ります。ただし予算の状況によっては申請期間中に募集が終了する場合もあるため、早めの申請が推奨されます。

対象者・要件

この助成金には「労働者側の要件」と「事業主側の要件」の両方がありました(いずれも受付終了前の要件)。それぞれ以下の通りです。

対象となる労働者

  • 中学校・高校・高専・短大・大学・大学院・専門学校・各種学校の卒業者または中退者(小学校・幼稚園は除く)
  • 外国の教育施設の卒業者または中退者
  • 公共職業能力開発施設・職業能力開発総合大学校の職業訓練終了者または中退者
  • 卒業または中退後3年以内であること
  • 通常の労働者(直接雇用・無期雇用・正社員)として雇用されること

事業主側の主な要件

  • 雇用保険に加入していること
  • 既卒者・中退者が応募可能な新卒求人を新たにハローワーク等に申し込んでいること
  • これまで既卒者等を新卒枠で雇い入れたことがないこと(既卒者等コースの場合)
  • 高校中退者コースでは、これまで高校中退者を高卒枠で雇い入れたことがないこと

過去3年間の採用実績に注意

既卒者等コースは「これまで既卒者等を新卒枠で採用したことがない」ことが条件です。過去3年度の間に既卒者の申込みがある場合は対象外になります。申請前に自社の採用記録を必ず確認してください。

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補助額・補助率(企業規模別)

支給額は企業規模とコースによって異なっていました。中小企業の方が手厚い支援が受けられる設計で、ユースエール認定企業には追加加算もありました(以下は受付終了前の支給額)。

既卒者等コース

定着期間 中小企業 中小企業以外
1年定着後(第1期) 50万円 35万円
2年定着後(第2期) 10万円 支給なし
3年定着後(第3期) 10万円 支給なし
合計 70万円 35万円

高校中退者コース

定着期間 中小企業 中小企業以外
1年定着後(第1期) 60万円 45万円
2年定着後(第2期) 15万円 支給なし
3年定着後(第3期) 15万円 支給なし
合計 90万円 45万円

ユースエール認定企業の加算

若者雇用促進法に基づく「ユースエール認定企業」(若者の採用・育成に積極的な優良中小企業として厚生労働大臣が認定)は、第1期(1年定着後)の支給額に10万円が加算されます。既卒者等コースの中小企業であれば、3年間合計で最大80万円の受給が可能です。

最大受給額のシミュレーション

ユースエール認定を受けた中小企業が既卒者等コースで1名採用・3年定着させた場合: 第1期50万円+加算10万円+第2期10万円+第3期10万円=合計80万円

申請フロー(ステップ別)

本コースの申請は雇用前の求人申込みから始まり、定着期間ごとに3回に分けて行う仕組みでした。雇用関係助成金に共通する流れの参考として、各ステップを以下に示します。

  1. 新卒求人の申込・書類提出(雇入れ前): ハローワークに既卒者・中退者が応募可能な新卒求人票を提出。同時に都道府県労働局へ求人票または募集要項等の書類を提出します。
  2. 採用選考: 応募者の選考を実施します。
  3. 対象者の雇入れ: 通常の労働者(正規雇用)として採用します。
  4. 第1期支給申請(1年定着後): 1年定着後の末日の翌日から起算して2カ月以内に労働局またはハローワークへ申請します。
  5. 第2期支給申請(2年定着後): 中小企業のみ。2年定着後の末日の翌日から2カ月以内に申請します。
  6. 第3期支給申請(3年定着後): 中小企業のみ。3年定着後の末日の翌日から2カ月以内に申請します。

主な必要書類(第1期)

  • 当該求人・募集に係る求人票または募集要項等
  • 対象労働者との労働契約を確認できる書類またはその写し
  • 賃金台帳・出勤簿等の定着確認書類
  • 雇用保険被保険者資格取得等確認通知書
  • その他労働局が求める書類(計7種類程度)
  • ユースエール認定企業の場合は認定通知書等を追加提出

郵送申請について

雇用関係助成金は郵送での申請が可能です。郵送の場合は簡易書留等の配達記録が残る方法を使用し、申請期間内に到達していることが必要です。消印ではなく「到達日」が基準となる点に注意が必要です。なお2022年8月1日以降、申請時の登記事項証明書の提出は不要になっています。

申請期限を1日でも過ぎると受給不可

各期の支給申請期間は「定着後の末日の翌日から2カ月以内」と厳格に定められています。この期間を過ぎると、定着要件を満たしていても助成金は一切支給されません。雇用日を起点にした年間スケジュール表を作成し、申請期限を事前に管理することが必須です。

申請のコツ・よくある失敗

申請において頻出する問題点と、審査通過のために押さえておくべきポイントをまとめます。

成功のための3大ポイント

  • ハローワーク経由の求人申込みが必須: ハローワーク以外の媒体のみで求人を行った場合は助成金の対象になりません。求人票は必ずハローワークに提出してください。
  • 計画書は具体的に記載する: 助成金の活用方法や期待効果を記載した計画書が審査資料となります。曖昧な記載では審査で不利になる可能性があります。具体的な採用計画・育成方針を盛り込んでください。
  • 書類は雇用開始から一式保管する: 第1期申請は雇用から1年後です。労働契約書・出勤簿・賃金台帳等は雇用開始時点から破棄せずに保管してください。

よくある失敗事例

失敗パターン 対処法
申請期限(2カ月)を過ぎた 雇用日をカレンダーに登録し申請期限を事前に把握する
過去に既卒者を新卒枠で採用していた 申請前に過去3年度分の採用記録を確認する
ハローワーク以外でのみ求人した ハローワークへの求人票提出を雇入れ前に必ず実施する
書類を紛失・廃棄した 雇用関連書類は少なくとも3年間保管する
実地調査に非協力的だった 労働局の実地調査・書類確認には必ず応じる(支給要件)

不正受給は厳罰の対象

実施していない取り組みの申告や書類の偽造は重大な法令違反です。不正受給が発覚した場合、受給額の返還に加えて法的処罰の対象となります。

関連助成金・支援制度

三年以内既卒者等採用定着コースの受付終了後も、新卒・若手採用に活用できる現行制度が複数あります。状況に合わせて組み合わせて活用することができます。

制度名 概要 支給額の目安
トライアル雇用助成金(一般トライアルコース) 就職困難な求職者を無期雇用移行を前提に試行雇用する事業主に支給。令和8年度も継続 月額最大4万円×最長3カ月(母子家庭の母等は5万円)
キャリアアップ助成金(正社員化コース) 有期雇用労働者等を正社員に転換した事業主に支給。令和8年4月8日から「情報公表加算」(中小企業20万円)を新設 中小企業で最大80万円(第1期40万円+第2期40万円。第2期の満額は重点支援対象者の転換が条件)
特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者コース) 高年齢者・障害者・母子家庭の母等の就職困難者をハローワーク等の紹介で雇い入れた事業主に支給 中小企業で60万〜240万円(対象者区分により異なる)
早期再就職支援等助成金(UIJターンコース) 採用パンフ・自社HP作成・説明会実施等の採用活動経費を補助 上限100万円、中小企業は対象経費の1/2
新潟市 新規採用活動支援補助金 採用関連Webサイト制作・改修、企業紹介動画制作費用を補助 市の定める補助率・上限額による
浜松市 中小企業採用活動支援補助金 正社員採用活動に伴う企業情報発信に要する経費を補助 対象経費の1/2以内、上限30万円
新規学卒者採用奨励金(金山町) 町内の新規学卒雇用者数に応じて支給 上限10万円

地方自治体独自制度も確認を

採用関連の支援制度は地方自治体ごとに独自のものが設けられています。事業所の所在地の都道府県・市区町村の産業振興・雇用担当窓口や、 補助金検索ページ で最新情報を確認してください。

2026年度(令和8年度)の最新情報

2026年6月時点において、国・自治体による人材採用関連の助成金・補助金制度は継続して設けられています。新卒・既卒採用に関連する令和8年度の主な改定内容は以下の通りです。

  • キャリアアップ助成金(正社員化コース)に「情報公表加算」が新設されました(令和8年4月8日以降の正社員転換が対象)。正社員転換制度の概要・転換実績等を自社サイトまたは「しょくばらぼ」で公表した場合、1事業所あたり中小企業20万円(大企業15万円)が加算されます。
  • 特定求職者雇用開発助成金は、令和8年度から「成長分野等人材確保・育成コース」が廃止され、令和8年4月1日以降の申請分から全コース共通で賃金台帳の提出が必須となりました。
  • トライアル雇用助成金は令和8年度も一般トライアルなど4コース体制で継続しており、支給額等に大きな変更はありません。
  • 2022年8月1日以降、雇用関係助成金の申請時に登記事項証明書の提出が不要となっています。また、雇用関係助成金ポータル(GビズID)による電子申請が利用できます。
  • 申請期限は原則として「支給要領に定める日の翌日から起算して2カ月以内」です(郵送の場合は期間内到達が必要)。

申請前に必ず最新要領を確認

助成金の支給要件・支給額・対象範囲は年度改定で変更されることがあります。本記事の情報は2026年6月時点のリサーチをもとにしていますが、申請の際は必ず厚生労働省の公式サイトまたは最寄りのハローワーク・労働局で最新情報を確認してください。

まとめ:新卒・既卒採用で助成金を活用する重要ポイント

  • 📌 三年以内既卒者等採用定着コースは受付終了:平成31年(2019年)3月31日までの募集分をもって新規受付を終了しており、現在は利用できない。
  • 📌 支給額(参考・受付終了前):中小企業の既卒者等コースで最大70万円(ユースエール認定企業は最大80万円)、高校中退者コースで最大90万円を3年間に渡って受給できた。
  • 📌 現行の代替制度:トライアル雇用助成金(一般トライアルコース)、キャリアアップ助成金(正社員化コース・中小企業最大80万円+情報公表加算20万円)、特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者コース)などが2026年度も利用可能。
  • 📌 ハローワーク経由の雇入れが要件の制度が多い:トライアル雇用助成金・特定求職者雇用開発助成金はハローワーク等の紹介による雇入れが要件。求人票は必ずハローワークに提出すること。
  • 📌 申請期限の管理が最重要:雇用関係助成金は支給対象期の末日翌日から原則2カ月以内に申請しなければ受給できない。期限管理を徹底すること。
  • 📌 書類は雇用開始から保管:労働契約書・出勤簿・賃金台帳等は雇用開始時から廃棄せず保管する。特定求職者雇用開発助成金は令和8年4月以降の申請分から賃金台帳の提出が必須。
  • 📌 地方自治体の制度と組み合わせ可能:国の制度に加え、各自治体独自の採用支援補助金も並行して活用できる場合がある。

参考情報

本記事は以下の公的機関・信頼性の高い情報源をもとに作成しています。

  • 厚生労働省「三年以内既卒者等採用定着奨励金」 公式ページ
  • 厚生労働省「特定求職者雇用開発助成金 コース一覧」 公式ページ
  • 厚生労働省「雇用関係助成金の申請方法」 公式ページ
  • 厚生労働省「事業主のための雇用関係助成金」 公式ページ
  • 厚生労働省「キャリアアップ助成金」 公式ページ
  • 厚生労働省「トライアル雇用助成金(一般トライアルコース)」 公式ページ
  • 新潟市「新規採用活動支援補助金」 公式ページ
  • 浜松市「中小企業採用活動支援補助金」 公式ページ

※ 各制度の詳細・最新情報は各機関の公式サイトまたは最寄りのハローワーク・都道府県労働局にてご確認ください。 補助金・助成金を一括検索する

この記事を書いた人

松田信介
松田 信介 Shinsuke Matsuda

X-HACK Inc. 代表取締役 / PARKLoT CTO

Microsoft for Startups Founders Hub 採択

X-HACK Inc. 代表取締役。システムコンサルタントとして中小企業の基幹システム構築・業務設計に携わったのち、自ら起業。小規模ビジネスの立ち上げから黒字化までを複数回経験し、採用・資金調達・補助金申請の実務にも精通。「補助金さがすAI」の開発・運営を通じて、経営者が本当に必要とする情報を現場目線で発信しています。

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