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ものづくり補助金とは?要件・補助額・採択率をわかりやすく解説【2026年最新版】

ものづくり補助金とは?補助額・採択率・最新情報を解説

ものづくり補助金とは、中小企業・小規模事業者が革新的な製品やサービスを開発するための設備投資費用を、国が最大3,500万円(補助率1/2〜2/3)支援する補助金制度です。

正式名称は「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」。名称から製造業限定と思われがちですが、サービス業・小売業・ソフトウェア業など幅広い業種が対象です。第23次公募は2026年5月8日17:00で申請受付を終了し、採択結果は2026年8月上旬に公表予定です。直近の第22次公募の採択率は37.5%と、30%台の厳しい審査が続いており、戦略的な準備が求められます。なお2026年度からは、新事業進出補助金と統合した「新事業進出・ものづくり補助金」への再編が予定されています。

ものづくり補助金の概要

補助上限額
750万〜3,500万円
補助率
1/2〜2/3
対象者
中小企業・小規模事業者
対象経費
設備投資・システム構築費 等
直近の公募
第23次(受付終了・採択発表2026年8月上旬予定)
直近採択率
37.5%(第22次・2026年4月発表)

ものづくり補助金とは

2012年(平成24年補正予算)に開始されたものづくり補助金は、設備投資を中心に事業の付加価値を高める取り組みを支援する制度です。令和6年度補正予算「中小企業生産性革命推進事業」の予算規模は3,400億円で、そのうちの内数がものづくり補助金に充当されています。

項目 内容
正式名称 ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金
管轄省庁 経済産業省・中小企業庁
運営 ものづくり補助金事務局(全国中小企業団体中央会)
直近の公募 第23次公募(2026年2月6日〜5月8日17:00、受付終了)
採択結果発表(予定) 2026年8月上旬
今後の予定 新事業進出補助金と統合した「新事業進出・ものづくり補助金」へ再編予定(第1回公募は2026年夏頃開始の見込み)

対象者と申請要件

対象は中小企業・小規模事業者です。業種によって資本金・従業員数の上限が異なります。

業種 資本金 従業員数
製造業・建設業・運輸業 3億円以下 300人以下
ソフトウェア・情報処理 3億円以下 300人以下
卸売業 1億円以下 100人以下
サービス業 5,000万円以下 100人以下
小売業 5,000万円以下 50人以下

補助を受けるには、3〜5年の事業計画において以下の基本要件をすべて満たす必要があります。第23次公募では賃上げ要件が強化されており、特に注意が必要です。

  • 付加価値額の年平均成長率:+3.0%以上
  • 1人あたり給与支給総額の年平均成長率:+3.5%以上(第23次より)※役員除く従業員のみ対象
  • 事業場内最低賃金:地域別最低賃金+50円以上
  • 従業員21名以上の場合:仕事と子育ての両立支援要件(「両立支援のひろば」での公表、第23次で新設)

なお、過去3年間に2回以上の交付決定を受けた事業者や、直近3年の課税所得年平均額が15億円を超える事業者は対象外となります。

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補助額・補助率・対象経費

第23次公募時点では「製品・サービス高付加価値化枠」と「グローバル枠」の2つの申請枠があります(省力化オーダーメイド枠は廃止)。補助下限額はいずれの枠も100万円です。

製品・サービス高付加価値化枠

革新的な製品・サービス開発に必要な機械・システム導入費用を支援する主力枠です。補助率は中小企業1/2、小規模事業者2/3です。

従業員数 補助上限額 大幅賃上げ特例時
5人以下 750万円 850万円
6〜20人 1,000万円 1,250万円
21〜50人 1,500万円 2,500万円
51人以上 2,500万円 3,500万円

グローバル枠

海外事業を通じて国内生産性を高めるための設備・システム投資を支援します。補助額は100〜3,000万円(大幅賃上げ特例適用時は最大4,000万円)で、従業員数によらず一律で受給可能です。海外市場開拓(輸出)事業では海外旅費・通訳費・広告宣伝費も補助対象経費に含まれます。

主な補助対象経費

  • 機械装置・システム構築費(必須
  • 技術導入費、専門家経費、クラウドサービス利用費
  • 原材料費、外注費、知的財産権等関連経費、運搬費

注意

単なる生産性向上のための設備更新や、既存事業の業務効率化・省力化省人化のみを目的とした事業は採択対象外です。「革新的な新製品・新サービス開発」であることが必須条件です。

申請の流れと必要書類

第19次公募以降、事業計画書はjGrants(電子申請システム)上で直接入力する方式に変更されています。図表等の補足資料はA4判3ページ以内のPDFで添付します。電子申請にはGビズIDプライムの取得が必須で、取得まで2〜3週間かかるため早期の対応が必要です。

申請の流れ

  1. 公募要領確認・対象要件のチェック
  2. GビズIDプライムの取得(2〜3週間必要。最優先で対応
  3. 事業計画書の作成(jGrantsシステムで直接入力)
  4. 必要書類の準備・添付
  5. jGrantsで電子申請(公募回ごとの締切厳守。第23次は2026年5月8日17:00で受付終了)
  6. 書類審査(一定規模以上はオンライン口頭審査あり)
  7. 採択発表(2026年8月上旬予定)
  8. 交付申請・交付決定
  9. 補助事業の実施(交付決定から10ヶ月以内)
  10. 実績報告・確定検査・補助金請求
  11. 事業化状況報告(補助事業終了後5年間)

主な必要書類

  • 事業計画書(jGrantsシステム上で直接入力)
  • 補足資料(図表等、A4判3ページ以内のPDF)
  • 確定申告書(直近2年分)
  • 労働者名簿
  • 一般事業主行動計画の公表に関する資料(従業員21名以上)
  • グローバル枠の場合は追加書類(海外子会社の事業概要・財務諸表等)

口頭審査

補助申請金額が一定以上の事業者には、オンライン(Zoom等)での口頭審査が実施されます。法人代表者または個人事業主本人が1人で対応し、所要時間は15分程度です。外部有識者から事業内容の適格性・実現可能性等について質疑応答が行われます。

採択率と審査で見られるポイント

かつて採択率が40〜60%程度で推移していたものづくり補助金は、近年30%台に低下しています。直近の第22次公募(2026年4月30日採択発表)では、応募1,552者に対し採択582者で採択率37.5%でした。第20次33.6%→第21次34.1%→第22次37.5%と、足元では緩やかな回復傾向にあるものの、依然として3社に1社程度しか採択されない狭き門です。

公募回 応募件数 採択件数 採択率
第22次(2026年4月発表) 1,552件 582件 37.5%
第21次(2026年1月発表) 1,872件 638件 34.1%
第19次(2025年) 5,336件 1,698件 31.8%
第18次(2024年) 5,777件 2,070件 35.8%

グローバル枠の採択率はさらに厳しく、第22次では応募101者中27者採択(約26.7%)にとどまっています。

加点項目の取得数と採択率には明確な相関があります(第15次データ)。

加点数 採択率
加点なし 34.4%
加点1個 43.0%
加点2個 54.9%
加点3個 66.1%

加点1個につき採択率が約10%上昇するデータがあります。事業継続力強化計画の認定取得やパートナーシップ構築宣言への参加など、加点項目の積極的な活用が採択率向上に直結します。また、申請者の約75%が何らかの支援者の支援を受けている(公式データポータル)中での30%台という採択率は、実質的に非常に厳しい競争率といえます。

採択率を高めるポイント

  • ① 革新性の明確な訴求: 単に新しい設備を導入するだけでなく、それによって顧客に提供できる新たな価値・体験を具体的に示すことが求められます。審査員が評価するのは「革新的かどうか」です。
  • ② 審査項目に沿った構成: 公募要領には審査項目が明示されています。それらを網羅的に、かつ具体的な数値根拠・市場分析とともに記載しない場合、採択の可能性は大幅に下がります。
  • ③ 加点項目の積極活用: 事業継続力強化計画の認定、経営革新計画の承認、パートナーシップ構築宣言への参加等が加点対象です。加点1個で採択率が約10%上昇するデータがあります。
  • ④ 十分な準備期間の確保: 事業計画書の作成には、専門家でも1か月程度を要します。公募開始から締切まで約3か月ありますが、GビズIDの取得期間を含め、早期着手が不可欠です。
  • ⑤ 図表・写真を活用した可読性の向上: 補足資料(A4判3ページ以内)に製造現場の写真や、補助前後の製品比較図等を盛り込むと、審査員の理解が深まります。

よくある不採択パターン

失敗パターン 内容
要件未達 付加価値額・賃上げ要件の数値が不足。補助要件を満たさない場合は100%不採択
革新性の欠如 既存設備の単純更新や営業範囲の拡大のみで革新性が認められない
計画書の具体性不足 数値根拠・市場分析が抽象的で説得力に欠ける
審査項目の無視 公募要領の審査項目を意識せず、伝えたいことだけを記載している
書類不備・GビズID未取得 添付書類の漏れや、GビズID取得遅延による締切超過

2026年公募の変更点と注意点

2024年12月17日に2024年度補正予算が成立し、2025年(第19次以降)から複数の制度変更が実施されました。さらに第23次公募では追加の変更が加わっています。

  • ① 省力化枠の廃止(第19次〜): 省力化(オーダーメイド)枠が廃止され、枠が「製品・サービス高付加価値化枠」と「グローバル枠」の2つに再編されました。省力化投資は「中小企業省力化投資補助金(一般型)」が対応します。
  • ② 収益納付の廃止(第19次〜): 補助事業で収益が発生した場合に一部を国へ返納する「収益納付」制度が廃止されました。
  • ③ 申請方法の変更(第19次〜): 事業計画書のWord提出からjGrants直接入力方式に変更。補足資料はA4判3ページ以内のPDFに限定されました。
  • ④ 賃上げ要件の強化(第23次〜): 1人あたり給与支給総額の年平均成長率が3.5%以上への引き上げ、役員報酬の対象除外、従業員増員による総額増加での要件充足が不可となりました。実質的に賃上げハードルが大幅に上昇しています。

2026年度以降の予定:新制度へ統合

令和7年度補正予算により、ものづくり補助金と新事業進出補助金を統合した「新事業進出・ものづくり補助金」が創設される予定です(「革新的新製品・サービス枠」「新事業進出枠」「グローバル枠」の3枠構成)。グローバル枠の補助上限は現行の最大3,000万円(特例4,000万円)から最大7,000万円(特例9,000万円)へ大幅に引き上げられる見込みです。第1回公募は公募要領が2026年6月頃に公開され、申請受付は2026年8月頃に開始されると予告されています(確定スケジュールは未公表)。現行のものづくり補助金は第23次が最後の公募となる見込みのため、今後の申請は統合後の新制度を前提に準備を進めてください。

他の補助金との違い

ものづくり補助金が対象外となるケースや、目的に応じて以下の補助金が選択肢となります。

補助金名 特徴 補助上限
中小企業省力化投資補助金 省力化・自動化設備の導入支援(カタログ型・一般型) 最大1,500万円〜
新事業進出補助金 既存事業の枠を超えた新市場・高付加価値事業への進出 最大9,000万円
デジタル化・AI導入補助金 ITツール・AIツール導入による労働生産性向上支援 最大450万円
小規模事業者持続化補助金 小規模事業者の販路開拓・業務効率化支援 最大250万円
大規模成長投資補助金 中堅・中小企業の大規模設備投資支援 最大50億円

不明点は、よろず支援拠点(無料経営相談)、商工会議所・商工会、認定経営革新等支援機関などに相談する方法があります。ただし、事業計画は事業者自身の責任で作成することが求められています。

よくある質問

Q. ものづくり補助金は製造業しか使えない?
いいえ。正式名称に「商業・サービス」が含まれる通り、サービス業・小売業・ソフトウェア業など幅広い業種が対象です。
Q. 個人事業主でも申請できる?
はい。小規模事業者として申請できます。補助率は2/3と、中小企業(1/2)より有利です。
Q. 採択率はどのくらい?
直近の第22次公募では37.5%です(第20次33.6%→第21次34.1%→第22次37.5%)。30%台の厳しい水準が続いており、加点項目を積極的に活用することが重要です。
Q. 申請にはどのくらいの準備期間が必要?
GビズID取得に2〜3週間、事業計画書作成に1か月程度かかります。公募開始後すぐに着手するのが推奨です。
Q. 補助金はいつもらえる?
採択後に事業を実施し、実績報告・確定検査を経て後払い(精算払い)されます。事前の資金確保が必要です。

申請前の確認チェックリスト

第23次公募は2026年5月8日17:00で申請受付を終了しました。統合後の新制度「新事業進出・ものづくり補助金」(2026年夏頃公募開始見込み)での申請を検討している場合も、以下の項目は共通して確認しておくべきポイントです。

  • 自社の業種・資本金・従業員数が対象要件を満たしているか
  • GビズIDプライムの取得が完了しているか(未取得の場合は即時申請。2〜3週間必要)
  • 取り組みが「革新的な新製品・新サービス開発」であり、単なる設備更新・効率化ではないか
  • 3〜5年の事業計画で付加価値額+3.0%・1人あたり給与支給総額+3.5%・事業場内最低賃金+50円以上(いずれも第23次要件)を達成できるか
  • 事業継続力強化計画・パートナーシップ構築宣言等の加点項目を検討したか
  • 申請金額が一定以上の場合、口頭審査(オンライン、約15分)への対応準備ができているか
  • 締切の1〜2ヶ月前から事業計画書の作成を開始できているか

最新の公募情報(2026年6月時点)

  • ・第23次公募:2026年5月8日(金)17:00で申請受付終了
  • ・第23次採択結果発表予定:2026年8月上旬
  • ・直近(第22次)採択率:37.5%(応募1,552者・採択582者)
  • ・統合後の新制度「新事業進出・ものづくり補助金」:公募要領2026年6月頃公開・受付2026年8月頃開始の見込み

参考情報

本記事は2026年6月時点の情報に基づいています。制度内容は公募回ごとに変更される場合があります。最新情報は必ず公式サイトをご確認ください。

この記事を書いた人

松田信介
松田 信介 Shinsuke Matsuda

X-HACK Inc. 代表取締役 / PARKLoT CTO

Microsoft for Startups Founders Hub 採択

X-HACK Inc. 代表取締役。システムコンサルタントとして中小企業の基幹システム構築・業務設計に携わったのち、自ら起業。小規模ビジネスの立ち上げから黒字化までを複数回経験し、採用・資金調達・補助金申請の実務にも精通。「補助金さがすAI」の開発・運営を通じて、経営者が本当に必要とする情報を現場目線で発信しています。

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