新事業進出補助金とは?事業再構築補助金との違い・対象・補助額を解説【2026年版】
事業再構築補助金との違い(3行まとめ)
- 事業再構築補助金は2024年度で終了 → 2025年度から「新事業進出補助金」として再編
- コロナ要件は撤廃、「新事業進出」の定義が柔軟化(旧制度の厳格な類型区分を廃止)
- 補助上限額は従業員規模に応じ最大7,000万円(中小企業1/2、小規模事業者2/3)
制度サマリー
出典: 中小企業庁 公募要領|最終確認: 2026年4月
事業再構築補助金との主な違い
事業再構築補助金は2024年度で終了し、2025年度から「中小企業省力化・新事業進出補助金」として再編されました。「事業再構築の後継制度」と聞いて検索した方が多いと思いますので、まず違いを整理します。
| 項目 | 事業再構築補助金 | 新事業進出補助金 |
|---|---|---|
| コロナ要件 | 初期は売上減少要件あり | 完全撤廃 |
| 事業類型 | 新分野展開・業態転換・事業転換等の厳格な定義 | 「新事業進出」として柔軟化 |
| 申請枠 | 成長枠・グリーン枠・産業構造転換枠等 | 新事業進出枠に集約 |
| 省力化との連携 | なし(別制度) | 省力化投資補助金と一体化 |
| 補助上限 | 最大1億円超(グリーン枠) | 最大7,000万円 |
出典: 中小企業庁 各公募要領より比較作成
補助率・補助上限額
| 従業員規模 | 補助率 | 補助上限額 |
|---|---|---|
| 20人以下 | 中小1/2、小規模2/3 | 1,500万〜2,000万円 |
| 21〜50人 | 中小1/2、小規模2/3 | 4,000万円 |
| 51〜100人 | 中小1/2、小規模2/3 | 5,000万円 |
| 101人以上 | 中小1/2 | 7,000万円 |
出典: 公募要領(中小企業庁)|最終確認: 2026年4月
なお、同じ「中小企業省力化・新事業進出補助金」の中に省力化枠(カタログ型)もありますが、カタログ型は汎用製品の導入向け(補助上限200万〜1,500万円)で、本記事の新事業進出枠とは対象が異なります。
対象者・申請要件
中小企業基本法に定める中小企業者・小規模事業者(個人事業主含む)が対象です。
主な申請要件
- 認定支援機関との共同策定: 事業計画を認定経営革新等支援機関と共同で策定
- 付加価値額要件: 年率平均3%以上の増加計画
- 給与要件: 給与支給総額の年率平均1.5%以上増加
- 最低賃金要件: 事業場内最低賃金を地域別最低賃金+30円以上に設定
- 新事業進出要件: 新たな製品・サービスの提供または新市場への進出を伴う事業であること
対象経費
- 建物費(建設・改修)
- 機械装置・システム構築費
- 技術導入費
- 専門家経費
- 運搬費
- クラウドサービス利用費
- 外注費
- 知的財産権等関連経費
- 広告宣伝・販売促進費
- 研修費
申請フロー・スケジュール
- GビズIDプライムの取得(2〜3週間)
- 認定支援機関への相談 — 事業計画の策定支援を受ける
- 事業計画書の作成 — 新事業の市場分析・収益計画・実現可能性を具体的に記載
- 電子申請(jGrants) — 支援機関の確認書とともに提出
- 採択 → 交付決定 → 補助事業の実施
- 実績報告 — 証拠書類(見積・発注・納品・検収・支払の5点セット)を提出
- 確定検査 → 補助金交付
新事業進出補助金以外にも、あなたの事業に合った制度があるかもしれません
補助金を検索する採択されやすい事業計画の型
事業再構築補助金の採択率は30〜50%でした。新制度でも競争率は高いため、計画の「型」を押さえることが重要です。
型1: 既存顧客 × 新サービス
既存の顧客基盤に対して新しい製品・サービスを提供する型。顧客ニーズの裏付けが取りやすく、実現可能性を説明しやすい。
例: 飲食店がテイクアウト・EC販売に進出、美容院がエステサービスを追加
型2: 既存技術 × 新市場
自社が持つ技術・ノウハウを別の市場に展開する型。技術的な実現可能性は高いので、ターゲット市場の分析に注力。
例: 建設業がリフォーム事業に参入、製造業が自社ブランドのBtoC販売を開始
型3: DX推進による業態転換
デジタル技術を活用して事業モデルそのものを変革する型。加点項目(デジタル化)との相性がよい。
例: 対面販売中心の小売業がECプラットフォームを構築、紙ベースの業務をクラウド化
計画書に盛り込むべき5つの要素
- 市場分析: ターゲット市場の規模・成長性・競合を定量データで示す
- 自社の強み: 新事業に活かせる既存の人材・技術・顧客基盤を具体的に
- 収益計画: 3〜5年の売上・利益予測を根拠とともに提示(楽観的すぎると減点)
- 実施体制: 誰が何を担当するか、必要に応じて外部専門家の活用も記載
- 加点項目: 賃上げ・デジタル化・グリーン対応など該当する加点要素を漏れなく申告
不採択になりやすいケース
市場分析が「感覚」だけ
「ニーズがあると思う」「市場は大きい」だけでは不十分。公的統計や業界レポートの数字を引用しましょう。
既存事業の単純延長
設備の更新だけで「新事業」と主張するのはNG。新しい製品・サービス・市場が必要です。
認定支援機関の選定ミス
実績のない機関だと計画書の質が低くなります。認定支援機関の選び方ガイドを参考にしてください。
交付決定前に発注してしまった
採択≠交付決定です。採択後に交付申請→交付決定を経てから契約してください。
証拠書類の不備
見積・発注・納品・検収・支払の5点セットが揃わないと減額・返還のリスクがあります。補助金の証拠書類ルールも参照。
関連補助金との比較
新事業進出に活用できる他の補助金と比較します。
| 制度名 | 補助上限 | 向いているケース |
|---|---|---|
| 新事業進出補助金(本記事) | 1,500万〜7,000万円 | 新製品・新市場への本格的な進出 |
| ものづくり補助金 | 750万〜1,250万円 | 革新的製品・サービス開発 |
| 省力化投資補助金 | 200万〜1,500万円 | カタログ型で審査が簡素(ロボット・セルフレジ等) |
| 事業承継・引継ぎ補助金 | 〜600万円 | M&A・事業承継に特化 |
よくある質問(FAQ)
Q. 事業再構築補助金で不採択だった事業計画を再申請できますか?
新制度の要件に合致していれば申請可能です。ただし不採択理由を踏まえた計画の見直しが必要です。
Q. 認定支援機関はどう選べばいいですか?
同業種・同規模の採択実績がある機関を選ぶのが鍵です。認定支援機関の選び方ガイドで詳しく解説しています。
Q. 個人事業主でも申請できますか?
はい、対象です。従業員20人以下の場合、小規模事業者として補助率2/3が適用されます。
Q. GビズIDの取得にはどのくらいかかりますか?
プライムアカウントの取得に2〜3週間かかります。公募に間に合うよう今すぐ申請しておくのが安全です。
Q. 省力化枠(カタログ型)と新事業進出枠の違いは?
カタログ型は事務局が登録した汎用製品の導入向け(審査が簡素)。新事業進出枠は新事業に伴う幅広い経費が対象で、上限額も大きいですが事業計画書のハードルが高いです。
参考情報
- 中小企業庁: https://www.chusho.meti.go.jp/
- jGrants(電子申請システム): https://www.jgrants-portal.go.jp/
- ミラサポplus: https://mirasapo-plus.go.jp/
※ 本記事は2026年4月時点の公募要領・公開情報をもとに作成しています。補助率・上限額・公募スケジュール等は変更される場合があります。申請前に必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。
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