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BCP実践促進助成金(東京都)完全ガイド|上限500万円で防災・事業継続の設備投資を支援

BCP実践促進助成金とは?助成額・対象経費と申請の流れを徹底解説

BCP実践促進助成金は、BCP(事業継続計画)を策定済みの都内中小企業が、計画を「実践」するために必要な物品・設備を導入する費用を東京都中小企業振興公社が助成する制度です。非常用発電機や安否確認システム、データバックアップ環境の整備などが対象で、助成率は1/2(小規模企業者は2/3)、上限は単独型500万円・連携型1,000万円。本記事では対象要件から助成対象経費、令和8年度の申請スケジュール、申請時の注意点までを解説します。

BCP実践促進助成金とは

BCP実践促進助成金は、公益財団法人東京都中小企業振興公社が実施する「危機管理対策促進事業」のひとつです。地震・風水害・感染症・サイバー攻撃などの緊急事態に備えてBCP(事業継続計画)を策定した中小企業が、その計画に基づいて実際に物品や設備を導入する際の経費を助成します。

ポイントは「策定」ではなく「実践」を支援する制度だという点です。BCPを作っただけでは、停電時の電源も、従業員の安否確認手段も、データの保全環境も手に入りません。計画を実行に移す段階の設備投資こそ資金負担が大きく、この助成金はまさにそこを埋める仕組みになっています。

なお、Web上の古い解説記事では「助成上限1,500万円」と紹介されていることがありますが、これは過年度の情報です。令和8年度の募集では単独型500万円・連携型1,000万円が上限となっているため、申請を検討する際は必ず最新の募集要項を確認してください。

対象事業者と前提条件(BCP策定要件)

対象は都内の中小企業者等です。申請には「どのようにBCPを策定したか」の前提条件があり、自己流で作成したBCPでは申請できません。

  • 単独型:公社のBCP策定支援事業(BCP策定講座・BCP策定コンサルティング)による支援を受けて策定したBCP、または中小企業強靱化法に基づく「事業継続力強化計画」の認定を受けていること
  • 連携型:中小企業庁の「連携事業継続力強化計画」の認定を受けていること
  • 平成28年度以前に東京都・公社のBCP策定支援事業等で策定した場合も対象(詳細は募集要項を確認)

以下の法人は対象外です。

  • 特定非営利活動法人、財団法人、社団法人、学校法人、宗教法人、社会福祉法人、医療法人、政治・経済団体など

まだBCPを策定していない場合は、先に事業継続力強化計画の認定取得(国の制度・申請無料)か、公社のBCP策定支援を受けるところからのスタートになります。BCP策定の進め方は中小企業のBCP(事業継続計画)の作り方で解説しています。

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助成率・助成限度額

令和8年度の助成率・限度額は以下のとおりです。

申請の種類 助成率 助成限度額
単独型 中小企業者 1/2
小規模企業者 2/3以内
500万円
申請下限額10万円・基幹システムのクラウド化は上限150万円
連携型 中小企業者 1/2以内 1,000万円
申請下限額10万円・基幹システムのクラウド化は上限300万円

例えば小規模企業者が非常用発電機と安否確認システムに合計150万円を投資する場合、最大100万円(2/3)の助成を受けられる計算です。

助成対象経費の例

BCPを実践するために必要となる基本的な物品・設備等の導入経費が対象です。公社が例示している主な対象は以下のとおりです。

  • 災害・停電対策:自家発電装置・ポータブル電源、転倒防止装置、土のう・止水板、耐震診断
  • 従業員の安全確保:従業員用の備蓄品(飲料水・食料等)、安否確認システム、感染症対策物品
  • 情報・システムの保全:データバックアップ用のNAS・クラウドサービス、基幹システムのクラウド化

防災用品の購入のような小規模な支出(下限10万円〜)から、基幹システムのクラウド化のようなIT投資まで幅広くカバーしているのが特徴です。ただし、助成対象として認められるのは策定済みBCPに記載された取り組みに対応する経費です。導入したい設備がBCPに位置づけられているかを申請前に確認してください。

令和8年度の申請スケジュール

申請受付期間 交付決定 助成対象期間
第1回 5月13日〜19日(受付終了) 7月下旬 8月1日〜11月30日
第2回 9月9日〜15日 11月下旬 12月1日〜令和9年3月31日
第3回 令和9年1月8日〜15日 令和9年3月下旬 令和9年4月1日〜7月31日

受付期間が各回1週間程度と短い点に注意が必要です。2026年6月時点では、次の申請チャンスは第2回(9月9日〜15日)。後述のGビズID取得や書類準備に時間がかかるため、受付開始を待たずに準備を始めるのが確実です。なお、予算状況により受付が早期終了する可能性があります。

申請方法と注意点

申請は国の電子申請システム「Jグランツ」によるオンライン申請のみで、郵送・持参・メールでは受け付けられません。

  • GビズIDプライムの事前取得:Jグランツでの申請には「GビズIDプライム」アカウントが必須。発行に2〜3週間かかるため、最初に着手する
  • 交付決定前の発注はNG:発注・契約・実施・支払はすべて交付決定後の助成対象期間内に完了させる必要がある。フライングで購入した設備は対象外
  • BCPとの整合性:申請する物品・設備が、策定済みBCP(または事業継続力強化計画)の内容と対応していることが前提

審査では「BCPに位置づけられた取り組みかどうか」が見られるため、見積書の品目とBCPの記載を突き合わせて準備しておくとスムーズです。

あわせて検討したい関連制度

同じ東京都中小企業振興公社の「危機管理対策促進事業」には、サイバー攻撃への備えを支援するサイバーセキュリティ対策促進助成金(助成率1/2以内・上限500万円、UTMやウイルス対策ソフト、標的型メール訓練などが対象)もあり、申請スケジュールはBCP実践促進助成金と同じです。情報セキュリティ面の事業継続リスクが大きい場合は併せて検討できます。

まとめ

  • BCP実践促進助成金は、BCP策定済みの都内中小企業の「計画の実践」(設備・物品導入)を支援する東京都中小企業振興公社の制度。
  • 助成率は1/2(小規模企業者2/3以内)、上限は単独型500万円・連携型1,000万円。古い記事にある「上限1,500万円」は過年度情報。
  • 非常用電源・安否確認システム・備蓄品・データバックアップ・基幹システムのクラウド化など幅広い経費が対象。
  • 前提条件として、公社のBCP策定支援か事業継続力強化計画の認定が必要。未策定ならまず計画づくりから。
  • 申請はJグランツのみ。GビズIDプライムの取得(2〜3週間)を含め、受付期間(各回約1週間)より前に準備を整える。

最新の募集要項・申請様式は東京都中小企業振興公社 BCP実践促進助成金 公式ページで必ず確認してください。

参考情報

※本記事の情報は2026年6月13日時点(令和8年度募集)のものです。助成率・限度額・申請要件は募集要項の更新により変更される場合があります。申請前に必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。

この記事を書いた人

松田信介
松田 信介 Shinsuke Matsuda

X-HACK Inc. 代表取締役 / PARKLoT CTO

Microsoft for Startups Founders Hub 採択

X-HACK Inc. 代表取締役。システムコンサルタントとして中小企業の基幹システム構築・業務設計に携わったのち、自ら起業。小規模ビジネスの立ち上げから黒字化までを複数回経験し、採用・資金調達・補助金申請の実務にも精通。「補助金さがすAI」の開発・運営を通じて、経営者が本当に必要とする情報を現場目線で発信しています。

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