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インボイス対応で使える補助金は?IT導入補助金・持続化補助金を比較【2026年版】

インボイス対応で使える補助金を比較解説

この記事のポイント

  • 会計ソフト・レジ導入にはIT導入補助金(2026年度から「デジタル化・AI導入補助金」に名称変更)のインボイス枠(補助率最大4/5、上限350万円)
  • 免税→課税転換した事業者は持続化補助金のインボイス特例で上限+50万円
  • 2割特例は2026年9月末で終了 — 簡易課税への切替準備が急務

インボイス対応でまず検討すべき3制度

1

デジタル化・AI導入補助金2026(インボイス枠)

旧IT導入補助金。会計ソフト・レジ・受発注システムの導入費用を補助。小規模事業者はソフトウェア補助率最大4/5

2

小規模事業者持続化補助金(インボイス特例)

免税→課税転換で上限+50万円。販路開拓やインボイス対応の事務負担軽減に

3

ものづくり補助金

受発注管理システムの大規模刷新など、大型投資を伴う場合に(上限750万〜2,500万円、大幅賃上げ特例で最大3,500万円)

出典: 各補助金公募要領|最終確認: 2026年6月

どの事業者にどの制度が向くか?

インボイス対応の状況と導入したいものに応じて、最適な補助金が変わります。

やりたいこと おすすめ制度 補助率 上限額
クラウド会計ソフトの導入 デジタル化・AI導入補助金 2/3〜4/5 350万円
インボイス対応レジの購入 デジタル化・AI導入補助金 1/2 20万円
免税→課税転換 + 販路開拓 持続化補助金 2/3 100万円
受発注システムの大規模刷新 ものづくり補助金 1/2〜2/3 2,500万円
PC・タブレットの購入 デジタル化・AI導入補助金 1/2 10万円

出典: 各補助金公募要領より作成|最終確認: 2026年6月

デジタル化・AI導入補助金2026(インボイス枠)の詳細

IT導入補助金は2026年度から「デジタル化・AI導入補助金2026」に名称が変わりました(事務局は中小企業基盤整備機構)。「インボイス枠(インボイス対応類型)」は、会計・受発注・決済ソフトの導入費用を補助します。2026年度からは生成AIを活用したツールも補助対象として明確化されています。

対象 補助率 上限額
ソフトウェア(50万円以下) 4/5(小規模)、3/4 50万円
ソフトウェア(50万円超) 2/3 350万円
PC・タブレット等 1/2 10万円
レジ・券売機 1/2 20万円

出典: デジタル化・AI導入補助金2026 公式サイト公募要領|最終確認: 2026年6月。ハードウェアの上限額等は2025年度の水準を踏襲したものです。申請前に最新の公募要領をご確認ください。

対象ツールの具体例

  • クラウド会計ソフト(freee、マネーフォワード、弥生会計等)
  • 受発注管理システム
  • インボイス対応POSレジ
  • 電子帳簿保存法対応ソフト
  • 生成AI機能を搭載した業務ツール(公式ツール検索でAI機能による絞り込みが可能)
2026年度から再申請要件が新設されました。IT導入補助金2022〜2025で交付決定を受けた事業者が再申請する場合は、3年間の事業計画の策定・実行と、1人当たり給与支給総額を年平均3.5%以上引き上げる賃上げ計画の表明が必須です。

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小規模事業者持続化補助金(インボイス特例)の詳細

小規模事業者持続化補助金には、免税事業者が新たに課税事業者に転換した場合に補助上限額が+50万円上乗せされる「インボイス特例」があります。

通常上限 インボイス特例適用時
通常枠 50万円 100万円(+50万円)
賃金引上げ特例 併用時 200万円 250万円(+50万円)

出典: 小規模事業者持続化補助金 公募要領|補助率: 2/3(賃金引上げ特例を活用する赤字事業者は3/4)|最終確認: 2026年6月

特例の対象: 免税事業者のうち、適格請求書(インボイス)発行事業者の登録を受けた事業者。対象となる課税期間等の詳細な条件は、申請する公募回の最新の公募要領をご確認ください。

なお、2026年5月公開の第20回公募(公募要領第7版)では、賃金引上げ特例の要件が「従業員1人あたり給与支給総額を年平均3.0%以上増加」させる方式に変更され、広報費・ウェブサイト関連費にそれぞれ上限30万円(税込)が新設されたとされています。詳細は公募要領をご確認ください。

補助対象になりやすい費用・なりにくい費用

対象になりやすい

  • クラウド会計ソフトのライセンス
  • インボイス対応POSレジ
  • 受発注管理システム
  • 電子帳簿保存法対応ソフト
  • レジ・券売機のハードウェア

対象になりにくい

  • 税理士への顧問料
  • インボイス登録申請の手数料
  • 消費税の納税額そのもの
  • 汎用PC(IT導入補助金以外)
  • すでに購入済みの製品

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2割特例の終了と対応策(2026年9月末)

2割特例は2026年9月30日を含む課税期間で終了します。個人事業主は2026年分の確定申告が最後です。

2割特例(免税事業者が課税事業者に転換した場合に納税額を売上税額の2割にできる制度)の終了後は、本則課税簡易課税を選択する必要があります。

業種別: 2割特例 vs 簡易課税の比較

業種 簡易課税みなし仕入率 2割特例終了後の影響
卸売業 90% 簡易課税で税負担変わらず
小売業 80% 同等
飲食業 60% 税負担が増加
サービス業 50% 税負担が増加

出典: 国税庁「インボイス制度特設サイト

簡易課税を選択する場合は、適用したい課税期間の前日までに届出が必要です。2026年9月の終了に備え、早めに税理士に相談しましょう。

個人事業主には「3割特例」が措置される見込み

令和8年度税制改正大綱では、個人事業者のみを対象に、納税額を売上税額の3割とする「3割特例」を2027年分・2028年分の課税期間に適用する措置が盛り込まれました。法人は対象外のため、2割特例の終了後は本則課税か簡易課税の選択が必要です。改正法の最終的な内容は国税庁の公表情報をご確認ください。

免税事業者からの仕入控除の経過措置

免税事業者からの仕入れに係る80%控除の経過措置は、当初は2026年10月から控除割合が50%に引き下げられる予定でしたが、令和8年度税制改正大綱で段階的な引き下げに緩和され、終了時期も2年延長される方向です。

期間 控除割合
2023年10月〜2026年9月 仕入税額の80%
2026年10月〜2028年9月 仕入税額の70%
2028年10月〜2030年9月 仕入税額の50%
2030年10月〜2031年9月 仕入税額の30%
2031年10月〜 控除不可

※ 2026年10月以降のスケジュールは令和8年度税制改正大綱(2025年12月公表)に基づくものです。最終的な内容は改正法の成立後に国税庁の情報でご確認ください。

2026年の公募スケジュール(直近締切)

2026年6月時点の各制度の公募状況です。締切後の公募回は事務局の発表を待って順次更新されます。

制度 締切 状況
デジタル化・AI導入補助金2026(全枠共通) 2026年6月15日(月)17:00 受付中(交付決定は7月23日予定)
持続化補助金(一般型・通常枠)第19回 2026年4月30日(木)17:00 受付終了(採択発表は2026年7月頃予定)
持続化補助金(一般型・通常枠)第20回 2026年12月15日(火)17:00 公募要領公開済み(受付開始は2026年11月5日、様式4の発行受付締切は12月4日)

出典: 各事務局公式サイト・中小企業庁|最終確認: 2026年6月13日

デジタル化・AI導入補助金2026の次回以降の締切は、確定次第公式サイトで公表されます。締切直前はjGrants・GビズIDへのアクセスが集中しやすいため、余裕を持った申請をおすすめします。

申請の具体的なフロー

デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)の場合

  1. GビズIDプライムを取得(2〜3週間)
  2. IT導入支援事業者を選定公式サイトで検索可能)
  3. 導入するITツールを選定(事務局登録済みツールから)
  4. 交付申請(支援事業者と共同で電子申請)
  5. 交付決定後にツール導入 → 実績報告 → 補助金交付

小規模事業者持続化補助金の場合

  1. 経営計画書・補助事業計画書を作成
  2. 商工会議所で事業支援計画書を発行
  3. 電子申請(jGrants) → 採択 → 事業実施 → 補助金交付
いずれの補助金も、交付決定前の発注・契約は補助対象外です。

よくある質問(FAQ)

Q. 免税事業者のままでいることはできますか?

可能です。ただしBtoB取引が中心の場合、取引先が仕入税額控除を受けられなくなるため、値引き要求等を受けるリスクがあります。BtoC中心の事業者は影響が比較的小さいです。

Q. 補助金を使って買った会計ソフトは課税対象ですか?

補助金自体は消費税の課税対象外(不課税)です。ただし法人税・所得税の計算上は収入(益金)に算入されます。

Q. デジタル化・AI導入補助金と持続化補助金は併用できますか?

同一経費での重複受給はできませんが、別の経費であれば併用可能です。例えば会計ソフトをデジタル化・AI導入補助金、チラシ制作を持続化補助金で申請するのはOKです。

Q. 2割特例と簡易課税はどちらが有利ですか?

業種によります。卸売業(みなし仕入率90%)は簡易課税が有利、飲食業やサービス業は2割特例が有利です。上の比較表を参考に、税理士にご相談ください。

Q. 自治体独自のインボイス支援制度はありますか?

はい。ITツール導入費補助や専門家派遣など、自治体が独自に設けているケースがあります。ミラサポplusで地域の支援策を検索できます。

まとめ: インボイス対応の補助金活用戦略

  • 会計ソフト・レジ: デジタル化・AI導入補助金2026(旧IT導入補助金)のインボイス枠(小規模事業者はソフトウェア補助率最大4/5)。直近締切は2026年6月15日
  • 免税→課税転換: 持続化補助金インボイス特例で上限+50万円(第20回は2026年12月15日締切)
  • 大規模システム刷新: ものづくり補助金(上限750万〜2,500万円、大幅賃上げ特例で最大3,500万円)
  • 2割特例の終了準備: 2026年9月末まで。簡易課税への切替は事前届出が必要(個人事業主には2027年分・2028年分の「3割特例」が措置される見込み)

参考情報

※ 本記事は2026年6月時点の公募要領・公開情報をもとに作成しています。補助率・上限額・経過措置の期限等は変更される場合があります。申請前に必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。

この記事を書いた人

松田信介
松田 信介 Shinsuke Matsuda

X-HACK Inc. 代表取締役 / PARKLoT CTO

Microsoft for Startups Founders Hub 採択

X-HACK Inc. 代表取締役。システムコンサルタントとして中小企業の基幹システム構築・業務設計に携わったのち、自ら起業。小規模ビジネスの立ち上げから黒字化までを複数回経験し、採用・資金調達・補助金申請の実務にも精通。「補助金さがすAI」の開発・運営を通じて、経営者が本当に必要とする情報を現場目線で発信しています。

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