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コラム:失敗から学ぶ

52件の記事

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穴吹工務店|「サーパス」で全国2位に駆け上がった地方マンションデベロッパーが、リーマンショックで負債1400億円に沈むまで

香川県高松市の小さな工務店として1952年に産声を上げた穴吹工務店は、「サーパス」という分譲マンションブランド一本で、地方から全国に勢力を広げた稀有な企業だ。2007年頃にはマンション年間販売戸数で全国2位にまで駆け上がり、東京の大手デベロッパーと肩を並べた。しかし2009年11月24日、同社は東京

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ブロックバスター|DVDレンタル9,000店・6,000万会員の王者がNetflixに敗北するまで

2000年、シリコンバレーから飛んできた小さな郵送DVDレンタル企業の創業者が、ダラスの本社にやってきた。提案は単純だった——「5,000万ドルでうちを買い取ってほしい。代わりにあなた方のオンライン部門を運営させてほしい」。応対したのは、当時世界最大のビデオレンタルチェーンを率いるCEOジョン・アン

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Forever 21|韓国系移民夫婦が築いた年商40億ドルのファストファッション帝国が破産した理由

Forever 21(フォーエバー・トゥエンティーワン)は、1984年に韓国系移民のドゥウォン・チャン(Do Won Chang)とその妻ジン・スック・チャン(Jin Sook Chang)が米国ロサンゼルスで創業したファストファッションブランドだ。ガソリンスタンドの店員と美容師として渡米した夫婦が

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GM(ゼネラルモーターズ)|世界販売台数77年連続首位の自動車王が政府救済に頼った理由

「アメリカにとってよいことは、GMにとってよいことだ」——1953年、GM社長から国防長官に転じたチャールズ・ウィルソンが議会で述べたとされる言葉は、20世紀のアメリカを象徴するフレーズになった。ゼネラルモーターズ(General Motors、以下GM)は1908年の創業以来、シボレー、キャデラッ

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いきなり!ステーキ|2年で500店舗まで急拡大したペッパーフードサービスがカニバリと社長メッセージで失速するまで

「立ち食いでステーキを安く食べる」——その斬新な発想で外食業界を席巻したのが、ペッパーフードサービスが2013年12月に銀座で立ち上げた「いきなり!ステーキ」だった。グラム単位で量り売りされる分厚いステーキを、立ったまま短時間で味わえるスタイルは、瞬く間にビジネスマンを中心に支持を集めた。出店ペース

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カネボウ|「美の総合企業」が2,000億円超の粉飾決算で産業再生機構送りとなり、115年の歴史に幕を下ろすまで

「カネボウ」——明治・大正・昭和を通じて、日本の女性が一度は手にとった化粧品ブランド、そして日本最大の紡績会社として君臨した名門企業である。1887年(明治20年)の創業以来、115年にわたって「美の総合企業」を標榜し、化粧品・繊維・食品・薬品・住宅と事業領域を広げ続けた。最盛期には連結売上高が1兆

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神戸製鋼所|アルミ・銅の品質データ改ざんが500社に波及した「ものづくり日本」の信頼失墜

「KOBELCO」のブランドで知られる神戸製鋼所は、1905年(明治38年)創業の老舗鉄鋼メーカーである。新日鐵住金(現・日本製鉄)、JFEスチールに次ぐ高炉メーカー第3位として、鉄鋼に加えてアルミ・銅、機械、建設機械、電力と多角化を進め、連結売上高は約1兆8,000億円規模に達していた。しかし20

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コダック|デジタルカメラを世界で最初に発明した王者が、フィルムに固執して破産するまで

「You press the button, we do the rest(ボタンを押すだけ、あとは私たちが引き受ける)」——1888年、米国ニューヨーク州ロチェスターで生まれたイーストマン・コダックのキャッチコピーは、写真撮影を一般大衆のものに変えた革命のスローガンだった。20世紀を通じて、米国の

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ライブドア|時価総額1兆円のIT寵児が粉飾決算と堀江貴文逮捕で消えるまで(2006)

2005年、日本のIT業界に1人の異端児がいた。プロ野球球団買収、ニッポン放送株の電撃取得、フジテレビとの全面対決——。33歳の堀江貴文率いるライブドアは、東証マザーズに上場するIT企業でありながら、時価総額約1兆円にまで膨らみ、旧来の財界・メディアと真正面から衝突した。「お金で買えないものはない」

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MySpace|世界最大SNSが5.8億ドル買収から3500万ドルへ転落した6年間

2006年から2008年にかけて、世界で最も訪問者数の多いウェブサイトはGoogleでもYahoo!でもなく、MySpace(マイスペース)だった。米国カリフォルニア州を拠点とするこのSNSは、2003年の創業からわずか数年で世界最大のソーシャルネットワークの座に上りつめ、2005年7月にはルパート

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長崎屋|サティを率いた中堅GMSの雄が、ディスカウンター戦争で負債3800億円を抱え倒れた理由

1948年に創業した長崎屋は、戦後日本の流通業の歴史を語るうえで欠かせない存在だ。総合スーパー(GMS)「ながさきや」と専門店業態「サティ」を全国に展開し、ピーク時には全国に100店舗を超える規模で売上7000億円台にまで成長した中堅GMSの雄であった。しかし2000年2月、長崎屋は負債総額約380

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日産自動車|カルロス・ゴーンが招いた頂点から逃亡劇までの転落——報酬過少記載・特別背任・楽器ケース脱出

1999年、有利子負債2兆円超を抱え倒産寸前だった日産自動車に、フランス・ルノーから派遣された一人の経営者が乗り込んできた。カルロス・ゴーン——後に「コストカッター」「日産の救世主」と呼ばれることになる人物だ。彼が打ち出した「日産リバイバルプラン」は1年前倒しで達成され、日産はV字回復を遂げた。日本

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ノキア|携帯電話シェア世界1位の巨人がiPhoneに敗れMicrosoftに身売りするまで

フィンランドの森と湖の国から生まれた製紙会社が、長い変身を重ねたのち世界最大の携帯電話メーカーへと到達した。それがノキア(Nokia)である。2007年、ノキアの携帯端末世界シェアは40%を超え、フィンランド一国の輸出の2割以上を担うほどの巨大企業に成長していた。「Connecting People

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NOVA倒産理由の全解剖|不祥事・前払いモデル・信頼失墜

ピンク色のお茶の間ウサギ、「駅前留学」のキャッチコピー、テレビCMで連呼される「NOVAうさぎ」——2000年代前半、英会話学校の代名詞となっていたのが株式会社ノヴァである。1981年に大阪で創業し、最盛期の2006年7月時点で全国に約1,000教室、生徒数は約50万人、外国人講師は約7,000人を

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オリンパス|1,178億円の損失を20年間「飛ばし」で隠蔽——内視鏡世界シェア7割の名門が陥った粉飾の闇(2011)

オリンパスは1919年創業の光学機器メーカーで、消化器内視鏡では世界シェア約7割を握る圧倒的なグローバルリーダーだ。日本の医療機器産業を代表する優良企業——その看板の裏側で、20年以上にわたって約1,178億円もの巨額損失を簿外に「飛ばし」、決算書から消し続けていたという事実が2011年に明るみに出

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大戸屋|「店内調理」の和食チェーンが創業者急死とコロワイドの敵対的TOBで経営権を失うまで

「店内調理」「手作り」「健康志向」を旗印に、全国に約350店舗を展開する和食定食チェーンとして親しまれてきた大戸屋ホールディングス。一人客でも気兼ねなく入れる落ち着いた店内で、栄養バランスの取れた定食が手頃な価格で食べられる——その独自路線は、ファストフードでもファミレスでもない第三の外食カテゴリー

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ポラロイド|世界初のインスタント王者が「フィルム消耗品モデル」とデジタル化の波で2度破産するまで

「シャッターを切って60秒、その場で写真が現像される」——1948年、米国マサチューセッツ州に本拠を置くポラロイド(Polaroid Corporation)が世に出した世界初のインスタントカメラ「Model 95」は、写真史を一変させた。創業者エドウィン・ランド(Edwin H. Land)は「2

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シアーズ|全米最大百貨店がEC対応の遅れと財務工学経営で破産するまで

「アメリカの暮らしを支えた百貨店」——シアーズ・ローバック(Sears, Roebuck and Co.)は、1886年の創業以来、120年以上にわたって全米の家庭の日用品から家電、住宅までを供給してきた小売の巨人だった。19世紀末にはカタログ通販で全米津々浦々に商品を届け、20世紀後半には大型百貨

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すき家|業界トップに駆け上がった牛丼チェーンが「ワンオペ」で約250店一時休業に追い込まれるまで

すき家を運営する株式会社ゼンショーホールディングスは、創業者・小川賢太郎が1982年に立ち上げた一介の弁当屋から、わずか四半世紀で外食業界のトップ集団へと駆け上がった。1990年代後半から牛丼チェーン「すき家」を急拡大し、2008年には店舗数で老舗の吉野家を抜いて業界1位に立つ。しかしその急成長を支

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タカタ|エアバッグ世界2位の品質王者が史上最大1億個リコールで戦後最大級の製造業破綻に至るまで

タカタという企業名を、自動車業界の外の人が記憶することは多くなかった。BtoB専業の自動車部品メーカーであり、最終消費者と接点を持つブランドではなかったからだ。しかし、彼らが作っていた製品は、世界中の運転者と同乗者の命を直接守る——シートベルトとエアバッグだった。シートベルトで世界シェア約20%、エ

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セラノス|「1滴の血液で250項目検査」を偽装した評価額90億ドルのユニコーン、ホームズ有罪判決まで

「指先からわずか1滴の血液を採取するだけで、250項目以上の検査を低価格・短時間で実施できる」——その革新的なビジョンを掲げ、19歳のスタンフォード大学中退者が立ち上げたバイオベンチャー「セラノス(Theranos)」は、2014年に評価額90億ドル(約1兆円)に達したシリコンバレー最大級のユニコー

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世界初のパックツアーは1841年のトーマス・クック|178年の老舗旅行代理店はなぜ破綻したのか

「Thomas Cook」——この名前は、英国だけでなく世界の旅行業界の代名詞だった。1841年、英国レスターで一人の宣教師が始めた団体旅行の企画は、やがてパッケージツアーという旅行の概念そのものを発明し、178年にわたって世界中の旅人を運び続けた。最盛期には英国内だけで2,500店舗、年間1,90

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東京チカラめし|「焼き牛丼」で130店超に急拡大、3年で消えた飲食ブームの教訓

「煮る牛丼」が当たり前だった日本の外食市場に、「焼く」という新しい体験を持ち込んだチェーンがあった。2011年6月、新宿東口に1号店を構えた「東京チカラめし」だ。香ばしく焼き上げた牛肉と独自のタレが「肉を食べている実感」を強烈に訴え、開業直後から長蛇の列を生んだ。運営する株式会社三光マーケティングフ

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フォルクスワーゲン|「クリーンディーゼル」を装った不正ソフトが1,100万台に仕込まれていた日(2015)

2015年9月18日、米国環境保護庁(EPA)が一通の通告書を公表した。フォルクスワーゲン(VW)製のディーゼル車に、排ガス試験のときだけ浄化装置をフル稼働させ、通常走行では機能を抑える「ディフィートデバイス(無効化装置)」が仕込まれている——。対象車両は世界で約1,100万台に及び、VWは即座に不

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ワタミ|居酒屋「和民」660店超の急成長から「ブラック企業大賞」と大量閉店に至るまで

「夢に日付を。」——創業者・渡邉美樹のこの言葉は、起業家のバイブルとして広く知られている。1984年に渡邉が創業し、1986年に「居食屋 和民」1号店を東京・笹塚にオープンしたワタミは、2000年代半ばには国内外で660店超を展開する居酒屋業界トップクラスのチェーンに駆け上がった。介護・宅食・農業へ

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ワイヤーカード|DAX採用フィンテックの寵児が19億ユーロ架空残高で破綻するまで

ドイツ・ミュンヘン郊外のアシュハイムに本社を置くワイヤーカード(Wirecard AG)は、欧州を代表する決済テクノロジー企業として2010年代を駆け抜けた。2018年9月にはドイツ株価指数DAX30の構成銘柄に採用され、時価総額で名門コメルツ銀行を抜き去る快挙を達成。「ドイツのフィンテック国家戦略

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ワールドコム|380億ドル粉飾と1,070億ドル負債——史上最大級の会計不正と破綻(2002)

1990年代後半、米国のインターネット普及と通信自由化の波に乗り、ワールドコム(WorldCom)は世界第二の長距離通信キャリアまで駆け上がった。CEOバーナード・エバースは「次世代のAT&T」と称され、株価は10年で30倍超に高騰。1998年には旧MCIを約370億ドルで買収し、年間売上は390億

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AOL-タイムワーナー|史上最大1,640億ドル合併が990億ドル評価損で崩壊するまで(2000-2003)

2000年1月10日、ウォール街は驚愕に包まれた。インターネット接続サービスの王者AOL(America Online)が、メディア帝国タイムワーナーを1,640億ドル(当時の為替で約17兆円)で買収すると発表したのだ。AOLの時価総額1,640億ドルに対し、タイムワーナーの時価総額は約830億ドル

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ボーイング|737MAXのコスト削減優先が招いた2件の墜落事故と200億ドル超の損失(2019)

2018年10月29日、ライオン航空610便。2019年3月10日、エチオピア航空302便。半年も経たないうちに、ボーイング737MAX 8型機が立て続けに墜落し、合わせて346名の命が失われた。事故原因は、新型エンジン搭載に伴って後付けされた失速防止装置「MCAS」の設計欠陥と、それをパイロットや

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JAL|ナショナルフラッグの巨額放漫経営が招いた負債2.3兆円・会社更生法(2010年)

2010年1月19日、日本の戦後経済史に残る巨大企業破綻が起きた。日本航空(JAL)が東京地方裁判所に会社更生法の適用を申請したのだ。負債総額は2兆3,221億円——事業会社の倒産としては当時、戦後最大級の規模だった。日本のナショナルフラッグ・キャリアとして半世紀にわたり日本の翼を担ってきた名門が、

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三菱重工MRJ失敗から学ぶ|開発中止と大型投資の落とし穴

1962年に初飛行したプロペラ旅客機「YS-11」以来、日本は半世紀にわたって国産旅客機を持たない時代を過ごした。その空白を埋めるべく、三菱重工業が社運をかけて挑んだのが国産初のジェット旅客機「MRJ(Mitsubishi Regional Jet、後の SpaceJet)」プロジェクトだった。20

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シャープ|堺工場4,300億円の賭けと液晶価格暴落、鴻海買収までの転落劇

「目の付けどころが、シャープでしょ。」——このキャッチコピーとともに、2000年代のシャープは「液晶のシャープ」として世界の頂点に立っていた。亀山工場で生産される高品質テレビは「亀山ブランド」として消費者の信頼を勝ち取り、2007年3月期には連結売上高3兆1,277億円、過去最高益を更新した。だが、

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スカイマーク|A380を6機発注した中堅航空会社がキャンセル料で民事再生に追い込まれた経緯

1996年に設立されたスカイマークは、日本の航空業界に新規参入した「第三の航空会社」として注目を集めた。JAL・ANAの二大寡占に風穴を開け、低価格路線で旅客数を伸ばし、2014年3月期には連結売上高859億円を計上するまで成長した。しかし2014年7月、エアバスが超大型機A380を6機・総額1,9

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ソニー|コロンビア映画買収5,000億円が3,200億円評価損に化けた「ハード×ソフト融合」の蹉跌

1989年9月、ソニーは米コロンビア・ピクチャーズ・エンタテインメントを34億ドル(約4,800億円)で買収した。さらに約16億ドルの債務を引き継ぎ、買収総額は約60億ドル(当時のレートで6,000億円超)に達する、日本企業による当時史上最大級の対外M&Aだった。「ジャパンマネーがハリウッドを買った

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東芝|ウェスチングハウス買収6,600億円の賭けが招いた原発コスト膨張と巨額減損(2017)

かつて「総合電機の雄」として日立製作所と並び称された東芝。創業140年以上の歴史を持ち、半導体・原子力・社会インフラ・家電と幅広い事業を展開してきた日本を代表する企業だ。しかし2006年、東芝は米原子力大手ウェスチングハウス(WH)を当初想定の2倍以上にあたる約6,600億円で買収。この賭けが、20

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WeWork|評価額470億ドルからIPO撤回、2023年連邦破産法11条申請までの転落

2019年初頭、WeWorkは世界中のスタートアップ業界から「次のユニコーン」「働き方を変える革命児」と称賛されていた。プライベート市場での評価額は470億ドル(当時のレートで約5兆円)に達し、創業者のアダム・ニューマンはシリコンバレーの寵児として君臨していた。ソフトバンク・ビジョンファンドが累計1

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Web3バブル顛末記――STEPN・OpenSea・Axieから日本企業の追従失敗まで、藻屑となったサービスとNFT「ただのデータ以下」問題の全記録

2021年から2022年にかけて、暗号資産・NFT・メタバース・Play to Earn といった「Web3」関連のキーワードが世界を席巻しました。ソフトバンクは Sandbox に9,300万ドルを出資し、Nike は RTFKT を買収、楽天・LINE・メルカリ・スクウェア・エニックスといった日

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白元|「ホッカイロ」を生んだ老舗日用品メーカーが押し込み販売と粉飾経理で民事再生に至った理由

1923年(大正12年)の創業から90年余り。「ホッカイロ」「ミセスロイド」「アイスノン」——日本の家庭に欠かせない日用品を生み出し続けた老舗メーカー・白元が、2014年5月29日、東京地裁に民事再生法の適用を申請した。負債総額は255億円。創業家の相次ぐ経営判断の失敗と、内部深くまで蔓延した粉飾経

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日本ビクター(JVC)|VHS発明元がデジタル化に乗り遅れ、ケンウッドと統合するまで

「VHSといえば──」。その文字を聞いて、かつての週末のビデオレンタルを思い出す世代は少なくないだろう。ソニーのベータマックスを退け、全世界で9億台以上を普及させた映像フォーマットの覇者が、日本ビクター株式会社(JVC)だ。1991年3月期には連結売上高9,262億円を達成し、松下電器・ソニーと並ぶ

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パイオニア|時価総額1兆円の音響王者がプラズマの賭けとカーナビ凋落で消えるまで

「パイオニア」という社名は、英語で「開拓者」を意味する。1938年の創業以来、スピーカー、カーオーディオ、レーザーディスク、カーナビゲーションと、常に市場の最前線を切り拓いてきた企業の名にふさわしい歴史だった。1990年には時価総額が1兆円を超え、世界に名を轟かせた日本の音響・映像機器メーカーとして

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三洋電機|売上高2兆4,000億円の総合電機が「デジタル化の分散投資」で自滅した理由

「SANYOといえば──」。そのオレンジ色のロゴを記憶している世代は少なくないだろう。1947年の創業以来、洗濯機・充電池・デジタルカメラで世界市場を席巻し、ピーク時には連結売上高約2兆4,000億円、従業員10万人超を数えた総合電機メーカーが、2011年4月1日、パナソニックの完全子会社として法人

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TSUTAYA|レンタル全盛1,400店から配信時代の崩壊——ビジネスモデルの賞味期限が切れる瞬間

「TSUTAYA」の青いロゴ看板は、かつて日本全国のロードサイドに当たり前のように存在していた。1983年に大阪府枚方市で生まれた小さなビデオレンタル店が、フランチャイズの力でピーク時には全国1,400店超のネットワークを築き上げ、週末の夜を「今夜はTSUTAYAで借りる」という文化にまで昇華させた

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タピオカ閉店ラッシュの真実|輸入量70%減と大量閉店の原因分析

2019年の夏、日本中の商業地に「タピオカ専門店」が溢れた。原宿・表参道には行列が連日出現し、インスタグラムには若者がタピオカドリンクを手に持つ写真が氾濫した。タピオカの輸入量は前年の約4倍超へと急膨張し、関連企業数は半年で2倍近くに増えた。しかし翌2020年、輸入量は前年比約70%減。コロナ禍が重

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レナウン|売上2,317億円の名門アパレルが百貨店とともに沈んだ理由

「シンプルがいちばん♪」——そのCMソングを記憶している世代は少なくないだろう。バブル期に世界最大規模のアパレル企業として君臨したレナウンは、ピーク時に年売上高約2,317億円を誇り、「ダーバン」「アーノルド・パーマー」「アクアスキュータム」といったブランドを束ねる名門だった。それが2020年5月、

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大塚家具|父娘の経営権争いが名門ブランドを溶かすまで

「家具と言えば大塚家具」――かつてそう言われた名門企業は、父と娘の経営権争いをきっかけに急速に衰退し、最終的にヤマダ電機(現ヤマダHD)の子会社となった。ピーク時に売上高約730億円を誇った企業が、わずか数年で半減以下にまで落ち込んだ背景には、事業承継の失敗、ブランド戦略の迷走、そして「中途半端なポ

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船場吉兆|名門料亭を潰した「使い回し」と「ささやき女将」の教訓

2008年5月28日、大阪の名門料亭「船場吉兆」が廃業した。日本料理界の頂点に君臨した「吉兆」の暖簾を受け継ぎながら、産地偽装、食品の使い回し、そして記者会見での「ささやき」が重なり、わずか半年で信頼を完全に失った。年商は約12億円から激減し、再建の道は閉ざされた。この事件は、ブランドの脆さ、コンプ

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てるみくらぶはなぜ破綻したのか|格安ツアーの裏で回っていた自転車操業の末路

2017年3月27日、格安海外ツアーを売りにしていた旅行会社「てるみくらぶ」が突然の営業停止を発表した。約3万6,000件の予約が旅行代金支払い済みのまま催行不能となり、海外滞在中の約2,500人が帰国困難に陥った。負債総額は約151億円。記者会見で社長が漏らした「キャッシュがないんです」という言葉

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なぜ油そば屋が増えているのか?|原価率・光熱費・回転率の数字で見る人気の理由|数字から見るラーメン激戦区攻略と開業の勝ち筋

倒産したラーメン店の87.7%は負債1億円未満、85.9%は従業員5人未満の小規模店です。原材料費が2022年比で1割超上昇するなか、ラーメンの全国平均価格は700円を下回る水準にとどまり、「1,000円の壁」を超えられないことが経営を圧迫しています。